どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株をやっていると「この銘柄はロング目線だ」なんて表現を聞くことがあります。
また、同様に「この銘柄はショート目線だ」といった表現もあります。
これらは投資家がその銘柄に対してどういったポジション方向を取るのかを表した言葉です。
この記事では
- 株におけるロングとショートの意味
- どういった使い分けをするのか
- 両者を併用する考え方の例
などを述べました。
初心者さんにもわかるように書いてみましたので、ぜひご参考下さい。
株のロングとショートとは
株の世界で「ロング」と「ショート」と言われたら
- ロング(long):買いポジション
- ショート(short):売りポジション
という意味になります。
ポジションとは平たく言えば保有するという意味で、要はその銘柄を買ったのか売ったのかということですね。
また、ここで言うところの「売り」とは「空売り」という意味です。
株にあまり詳しくない方は
- まず株を買う
- そのあといらなくなったら売却する
という流れしかイメージできないと思いますが、株の世界には信用取引というものがあります。
信用取引とは自分の資金や持ち株を担保にお金や株式を借りることで、空売りとは「信用取引によって株式を借りて、その株を売る行為」を言います。
なぜそんなことをするのかというと、例えば
- 株を証券会社から借りて売る ⇒ 10万円ゲット
- 売ったあと、同じ株が8万円になったところで買い戻す
- 8万円で手に入れた株を証券会社に返して、差額を儲けとして手元に残す
という方法で利益を得られるからです。
この流れを空売りと呼び、かっこよく言うと「ショート」というわけですね。
ちなみにロングは
- 株を買う
- 値上がりしたら売る
ということを想定して買いポジションを持つことですが、これもまた信用取引によって行っていることがポイントです。
昨今では現物買い(自分の資金を使って自分名義で株を買う)こともロングと呼ばれているような気がしますが、本来はロングもショートも信用取引における呼び名として知られています。
株以外でもFXや先物取引など信用取引が当たり前に行われている世界ほどロングやショートといった表現が浸透していますよね。
投資家同士で話していて意味が通じ合えばそれで良い気もしますが、本来は信用取引からきている言葉なんだなと頭の片隅にでも置いておきましょう。
ロングとショートの語源
ところで、ロングとショートを直訳すると「長い」と「短い」という意味になります。
単に買いや売りをかっこよく言うだけなら「buy」や「sell」と言えば良いのに、なぜ少しひねった言い方をしているのでしょうか。
その語源・由来は投資家心理や株価の値動き特性にあって、
- 株価上昇時:じわじわと長い期間をかけて高値に昇る
- 株価下落時:比較的短い期間で安値に向かって底値で停滞する
という特性があるからです。
もちろん全ての銘柄がそういったわけではないでしょうが、これは昔から言われている値動き特性で格言にもなっています。
値動きの例としては・・・
このようにじわじわとした上昇から一転して急落するような値動きです。
この値動きの背景には
- 株価上昇時:安堵感に包まれて油断しやすい
- 株価下落時:途端に不安感が広がりパニック売りしやすい
といった投資家心理があり、ロングやショートの語源もここからきているというのが通説です。
実際に日頃の値動きを見ていても
- じわじわとした値動きでいつの間にかこんなに株価が高くなっていた
- あんなに順調だった株がこんなに早く下げるなんて驚きだ
という状況はよく目にします。
株価の下げスピードは時にすさまじい勢いを見せるので、中途半端に含み益が乗った銘柄が一気に含み損に転じないように気をつけて下さい。
ロングとショートポジションで最も意識したいこと
株におけるロングやショートとは信用取引で買いや売りを行うことだと言いました。
上記の内容は至ってシンプルなお話ですが、それぞれで最も意識したいことは
- ロング:適度に割安な株価で保有すること
- ショート:適度に割高な株価で保有すること
です。
なぜなら買いポジションでは株価が上がってくれなければ利益は出ませんし、売りポジションでは株価が下がってくれなければ利益が出ないからですね。
したがってロングでは株価が上がりやすい状況を、ショートでは株価が下がりやすい状況を考えなければなりません。
株価が割安であればそれだけ上値余地(上昇余力)があるでしょうし、割高であれば下値余地(下落余力)があると考えやすいです。
ただし、ここで注意しなければならないのはあまりに行き過ぎた割安株や割高株でロングやショートを行わないという点でしょう。
例えば株式市場には万年割安株が落ちていますが、こういった株を保有して日を浴びるまで待つ戦略はいささか疑問です。
悪い言い方をすれば万年割安株は「見向きもされないほどどうでも良い株」とも言えるので、株価が上昇していく可能性は低そうですし
- 資金効率:限りある資金を有効に使って効率良く利益を上げる
- 銘柄パワー:誰もが注目するほど素晴らしい力を持った株
のどちらにおいても不合格な株でロングすることは本当に良いことなのか考えた方が良いと思います。
また、あまりに人気化して天高くまで割高になった株でショートすることも慣れないうちは避けた方が良いでしょう。
そういった成長株や実力株と呼ばれる銘柄達は投資家の予想をはるかに超えて株価上昇するものです。
下手にショート戦略を取っても損失が大きくなるだけですから、自信がない限り触らなくて良いと思います。
ロングでもショートでも「適度に」割安や割高な株を狙い、その基準を自分なりに作っていくことが大事です。
ロングショート戦略とは
ここまでロングとショートポジションについて述べてきましたが、投資家の中にはこれらを併用した戦略を取る方もいらっしゃいます。
これを「ロングショート戦略」と呼び、
- 割安な株でロングポジションを取る
- 割高な株でショートポジションを取る
ということを同時に行うものです。
名称は非常に単純ですが、実はやっていることはそれなりに高度なものと言えます。
ロングショート戦略では好きな銘柄で適当に売りと買いを組み合わせても利益がうまく乗らないので、地合いを見ながら割安株と割高株を組み合わせなければなりません。
また、本命の方向感はロングなのかショートなのかを自分で考え、ポジション比率を調整するテクニックも必要でしょう。
場合によっては
- 最初はロング比重を高めるが全体のポジション比率は少なめにしておく
- 株価に併せて徐々に比重を変え、最終的にはショート比率を高める
と値動きに合わせて比重を高める側を変化させます。
こういったことを同一セクター内もしくは相反関係にあるセクターで行うので、知識と経験が少なからず求められるでしょう。
私もほんの少しだけ挑戦してみた時期がありましたが、どうにも思った通りの展開にはならず断念しました。
最も大きな要因は地合いと自分の売買の足並みが揃わなかった点で、
- 片方のポジションでうまくいっても反対側のポジションで損失が出る
- トータル的には大きく儲からず、時間効率が悪い
と感じました。
あくまでこれは私が下手くそだっただけなのでもっと上手に利益を取る方はいそうですが、それにしても
- 大きな利益を狙うのではなく細かな利益を取っていくスタイル
- 2方向のポジションを取るので資金にかなりの余裕がなければならない
ということは言えると思います。
「さや取り」や「うねり取り」などと呼ばれる手法もそうですが、ロングショートを組み合わせるにはセンスや資金力も必要だと覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は株におけるロングとショートについてお話しました。
ロングは買いポジション、ショートは売りポジションを信用取引にて取ることを言います。
その語源や由来は株価の値動き特性や投資家心理が関係していて、上昇よりも下降スピードの方が短期間であるためです。
ロングやショートでは適度に割安・割高な株を探すことが重要で、そのためには自分なりの基準が求められるでしょう、
ロングとショートを組み合わせる戦略もありますが、知識や経験に加えてセンスや資金力も必要ですね。
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