どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式売買の時間軸は短期・中期・長期に分けられ、短期や中期売買では株価の細かな上下動を意識する必要があります。
「天井三日底百日」という相場格言はその重要性を説いたものであり、投機的な売買をするなら知っておきたい考え方です。
この記事では
- 天井三日底百日に込められた意味
- そこから考えたい値動き
- 実際のチャートでどういった状況を表すのか
といったことを述べました。
必ずしも格言通りになるわけではありませんが、実際にそうなることが多いと思います。
古来から言われている株価の特性を知り、ぜひ売買の役に立てて下さい。
天井三日底百日とは
天井三日底百日とは「天井期間は三日と短く、底練り期間は百日と長い」という値動きを表しています。
一般的に株価の特性として
- 上昇はじっくりと行われ、時間をかけて天井に登り詰める
- ひとたび天井を迎えれば急激な下落が始まり、あっという間に底となる
- 底に到達したら「底練り期間」に入り、それを経て次の上昇が始まる
ということが言われていますよね。
厳密に言えば天井期間でもある程度の保ち合いはありますが、その期間も底に比べて短いことが多いでしょう。
ちなみに底練り期間とは「株価がある程度下げた段階で一定価格のもと保ち合う」という状態です。
おそらく株価が投げ売りされたことで売り圧力が弱まり、割安感を感じて買い向かう力と拮抗し始めた様子を指しているのだと思います。
天井三日底百日はこういった状況のポイントを端的に表した格言で、
- 天井期間は一瞬ですよ
- 底に着いたらそれなりの期間で保ち合いますよ
ということを述べているものです。
長期的に保有する前提で買った株式に関してはあまり関係のない格言ですが、投機的な売買の場合はこういったサイクルを意識した方が良いでしょう。
天井三日から考えること
天井三日底百日の格言を知った投資家(投機家)はどういったことを考えるべきでしょうか。
まず「天井三日」についてですが、
- 高値圏に株価が滞在する期間は短い
- 天井を感じた場合の利食いはスマートに手早く行う
という意識が大切だと思います。
格言通り必ず天井期間が三日しかないわけではありませんが、それほど最適な利食い期間は短いと考えておくべきです。
また、底練りと比べると利食いタイミングは非常にシビアだということでもあります。
よく頭と尻尾はくれてやれなんて言いますが、実際の相場でばっちりと天井の最高値付近で利食いできることも少ないでしょう。
それほど最高値を捉えることは難しいわけで、利食いしようとしていた矢先に下げ始めたからといって落胆する必要はないです。
また、下げスピードの速さを考えると「また天井高値に戻るのを待っていよう」なんて考え方も危険かもしれません。
天井期間を過ぎたと感じたのであれば素早く利食いをして、その後に来るかもしれない急落にしっかりと備えましょう。
短期売買は一度天井を逃したとしても別の機会がすぐに訪れますから、一種の割り切りが必要ですね。
底百日から考える事
「底百日」から考えたいことは
- 天井を過ぎたら急落があるものと考える
- 底練りが始まるまでは手を出さない
- 底練りではじっくりと焦らずに向き合う
という点です。
底百日の例として出した上記のチャートでは短い天井のあとに、背筋が凍るような急落があります。
そしてそのあとは一定の値幅で保ち合い、それが天井よりも比較的長めに続いていますよね。
個人的にはこの底練り期間を確認してから手を出し始めることが多いですが、この段階ではまだ打診買いの域を出ないように心がけています。
というのも「底だと思ったら違った」というパターンもあり、本域でポジションを持っていた場合には大きな損失となるからです。
株の調整期間で教科書的に意識されるのは日柄というもので、一般的には
- 3ヶ月
- 6ヶ月
- 9ヶ月
- 12ヶ月
が目安となっています。
1ヶ月の実質的な営業日は20日ですから、底百日を換算すると5ヶ月ですね。
やはり必ずそうなるわけではないですが、格言としては大体半年の日柄調整が多いということでしょう。
そう考えると底練り期間ではじっくりと向き合う意識が必要で、
- 年間を通した季節的なアノマリー
- 値動きの中で重要となる節目
- 海外で起きているイベント
など多角的に考えた上で少しずつ買うことが大事だと思います。
例えば、
- これから大型連休に向けて軟調となるかもしれないから1か月遅らせて買ってみよう
- 前回大きく反発した安値まで待って買ってみよう
- 重要な会見や経済指標を待ってから買うようにしよう
という感じですね。
また、底練り期間を経て新たな上昇時期が始まったと感じた場合は勢いがあるうちに買い上がることも大切ですね。
日経平均株価で天井三日底百日を確認してみよう
ここまでの解説では天井三日底百日がわかりやすいチャートを取り上げてきましたが、日経平均株価を使ってもう少し長い期間のチャートを確認してみたいと思います。
日経平均株価は日本株の流れを如実に表すものですから、この確認作業によって天井三日底百日のある程度の信憑性が感じ取れるでしょう。
1枚のチャートに入りきる期間は限られますので、今回はなるべく長い期間かつ細かな波がわかりやすい週足を活用しました。
以下が直近5年ほど(2015年~2020年前半)の日経平均株価の週足です。
黄色丸が高値部分で青枠は底練り期間を表していますが、天井三日底百日の格言通り
- 黄色丸付近では保ち合い期間が短く、鋭角な推移
- その後の底練り期間の方が明らかに長く、半年以上保ち合うことも多そう
という印象ですね。
ただし上記は週足チャートなので、実際に株を買おうとする際には
- もう少し細かな波の中で売買箇所を考える
- 場合によっては底練り期間中の上げ下げで戦う
ということも十分にあり得るでしょう。
とは言え、大きな流れを俯瞰した時にはこういった特性があるということは覚えておいた方が良いと思います。
週足レベルで俯瞰した時に底練りを感じ取れれば次に来る上昇に備えることもできますし、天井では素早い利食いを意識できるわけです。
週足で見た感じでは天井期間も1か月ほどありそうですので、十分にポジション調整も可能でしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は天井三日底百日という相場格言について述べました。
日経平均株価の5年間の推移を見てもわかるように、株価の特性として「高値圏にいる期間より底値圏にいる期間の方が長い」ということが言えます。
天井圏で利食いできるタイミングは非常にシビアで、その後には急落場面が待ち受けていることも珍しくありません。
また、底値期間では日柄調整がしっかりと行われることも多く、焦って買い向かわない意識が大切ですね。
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