どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株価と出来高は少なからず相関関係があって、値動き転換の可能性を教えてくれると考えています。
また、それらは
- ローソク足(酒田五法)
- ブレイクアウト
- ボックス理論
- ベース形成
- トレンドライン
などその他の基礎的なテクニカル概念と組み合わせればなお良いでしょう。
そこで今回は株価と出来高の相関関係に加え、色々な概念を組み合わせて値動き転換に気づけた例をご紹介しました。
テクニカル分析には正解はなく、この記事もあくまで私見としての考え方です。
ただ、こういった基礎的な概念を駆使していくことは非常に大事ですのでご参考いただければと思います。
株価と出来高の相関関係は美しいチャートほど出やすい
まず株価と出来高の相関関係を考える際に普段から感じていることを述べます。
それは「美しいチャートほどバチっとハマりやすい」ということです。
初心者さんからすると「チャートに美しいとかあるの?」と感じるかもしれません。
しかし、チャートに美しいという概念は確かに存在していて、それは色々なチャートを見るとわかってくるものです。
「美しい」の定義をあえて伝えるならば、それは「規則正しい」ということでしょう。
例えば、運動会などの入場行進を思い浮かべてください。
選手たちが入場口からピシッと列を保って歩いていると気持ちがよくありませんか?
そういった様子を「隊列が美しい」なんて表現もあるかと思います。
これと同じように、株価チャートでも
- 規則正しく動くほど美しいと感じる
- 規則性は値動きの癖であり、それ通り動かないことは変化
- 株価の配列に変化があれば出来高にも相関が出やすい
- そこに基礎的な概念を組み合わせると、様々なもので変化が出ている
といったことが多いです。
実例は後述していきますが、規則正しく動いていたのにそうならないのは内部的な変化と考えて良いでしょう。
それは株価の動き以外にも、出来高やトレンドラインに影響します。
教科書通りの概念を当てはめる場合には、教科書に出そうなきれいなチャートに適用することが一番。
規則性があれば売買タイミングも掴みやすいですし、変化にも気づきやすいことは知っておくべきです。
銘柄スクリーニングする際にはぜひこの点に注意していただき、間違っても配列がぐっちゃぐちゃな読みづらいチャートには触らないことですね。
株価と出来高の相関関係と基礎概念を組み合わせる
では美しいチャートに基礎概念を当てはめつつ、値動き転換を見抜けた例を見てみましょう。
こちらをご覧ください。
これは規則正しい動きで上昇トレンドを描いているチャートです。
ポイントを順番に述べます。
株価と出来高の相関関係について
まず株価と出来高の相関関係からです。
簡単に言えば、
- 株価上昇時に出来高増加
- 株価下落時に出来高減少
- ある程度出来高が減ると出来高がまとまって盛り上がる
という特徴がありますよね。
この株価と出来高の相関関係は押し目記事で紹介した通りでしょう。
押し目に合わせてローソク足が寄せ線やコマに変化していることもポイントで、値動きが止まったことを教えてくれています。
トレンドラインについて
株価と出来高には一定の特徴がありますが、そのタイミング(安値)を結ぶことでトレンドラインが導けます。
図の赤線がそのトレンドラインを示していて、こういった誰が引いても同じような線になるチャートほど規則正しいと言えるでしょう。
トレンドラインを引いて、それに沿って株価と出来高が動いているので比較的入りやすいチャートですね。
トレンドラインは3つほど安値を活用することがおすすめですが、このチャートは株価と出来高の相関が強そうなので序盤の2つで引いても良さそうな例です。
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ブレイクアウトとベース形成
トレンドラインで株価と出来高の相関関係を保ちつつ、高値ブレイクでは出来高増加が確認できます。
ブレイクは出来高増加で信頼性が上がるので、これは好ましい傾向ですね。
3回目のブレイクは一番大きな出来高増加率で、その後の赤枠部分ではベース形成をしています。
ベース形成とは売りを消化するために株価が保ち合い、出来高を減らす動きのことです。
有名なところでは
- ダブルボトム
- トリプルボトム
- ソーサーボトム
- カップウィズハンドル
といったものがあり、うまくいけばそこからまた株価は続伸して出来高が増加することも多いです。
ベース形成はCANSLIMで提唱されている概念で、この例は赤枠部分でソーサーボトムのケースと言えます。
ちなみにソーサーボトムはお皿のように平べったく保ち合う状態のことです。
出来高を伴ってトレンドライン割り込み
最初に出したチャートをもう一度見直してください。
ベース形成から出来高増加でブレイクしたものの、実はチャートの一番右側ではトレンドラインを割り込んでいます。
実はここからがこの記事の最大のポイントです。
これって今までのような相関関係から一変して、規則性の中心だったトレンドラインを割り込んだ流れですよね。
もう少し先の値動きを出すと・・・
こんな感じで、トレンドラインを割り込んでからは全く今までの相関関係は発揮できていません。
むしろ割り込んでからの値動きは
- トレンドラインがサポートからレジスタンスに変わっている
- 割り込みからすぐ陽線で反発するものの、出来高少ない
- 反発陽線のあとの上髭陰線はトレンドラインとぴったし
という状況です。
おそらくですが、これは
- ベースブレイク形成初期の大きな出来高で大きな売りを伴っている
- つまりベース部分では個人が買って、大口が売った
- ベースブレイクの出来高が弱いことから、追随する買い手もいない
といった理由だと思います。
今までホールドされていた玉も無く、大きな買い手もいないので株価が落ちたということ。
トレンドライン割り込みから出来高も減って、その後の陰線で出来高増加していることからも売り買いの力関係が変わっていることが感じ取れます。
株価と出来高の相関関係が崩れたら要注意
上記の流れで一番重要なのは、「株価と出来高の相関関係が崩れたことから変化が読み取れた」ということでしょう。
基礎概念を組み合わせて規則性を見つけ、それが崩れたら「おや?」と感じることができます。
出来高はザラ場の歩み値以外で、唯一大口の売買状況を感じ取れるものですよね。
したがって、出来高を株価の動きやトレンドラインなどに合わせれば色々な変化がわかると思います。
ただし答え合わせは後日の値動きでしかできないので、その時は妄想として仮設を立てるしかありません。
それでも自分なりに規則性を見つけたり、それを軸に値動きの仮設を立てることは非常に重要です。
株価と出来高の相関関係はパターン化して、トレンド初動や天底などの分析をすることもできるでしょう。
株価と出来高に相関関係があることは多いので、ある程度ポイントを絞り次のトレードにつなげることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?今回は株価と出来高の相関関係が崩れたことで変化を読み取れた例をご紹介しました。
株価と出来高はパターン分析以外にも、そのチャートの規則性を見つけることも有用です。
なるべく美しいチャートで相関関係を見つけ、それが崩れたら転換点かもしれません。
ぜひ普段のトレードで意識してみてはいかがでしょうか。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!