【株と寄り付き】買い方で効果的なスキーム2パターン!

    

今回は株における寄り付きの買い方について2パターン述べていきます。今回はスイングとデイトレ両方の目線に立って色々と述べていきますが、デイトレに関してはまた別記事でもまとめていこうかなと考えているところです。

ちなみにスイング目線で株を寄り付きで買うという場合、大事になってくるのは

  1. 寄り付き後のザラ場値動き
  2. 翌営業日以降の値動き

ではないでしょうか。ここを考えるためにはそれまでの流れや節目価格が意識されやすく、この記事ではそういった部分もお伝えしていきます。株の寄り付きの買い方に正解はありませんが、ひとつの考え方としてご参考ください。

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株の寄り付きの買い方

最初に大前提として考えておきたいのは「なぜ自分が寄り付きで買うという選択肢を取ったのか」です。個人的に株を寄り付きで買うという意味は「寄り付きが安くて買い時だと考えた」というものだと思います。

よくよく考えると当たり前なのですが、自分が買ってから株価が下がる前提で買う人はあまりいませんよね。寄り付きだろうとザラ場だろうと自分の買値が安いと思うから買いを入れるわけです。

そのため寄り付きの買い方で前提となるのは「寄り値もしくはその付近が安い」という条件になります。この安いという基準が「当日中において」であればデイトレ目線で寄り付きの買い方を考えていることになりますが、スイング目線だと「日足の直近水準として安い」ということになるでしょう。

例えばスイング目線で寄り付きの買い方を考える場合は「寄り前気配値を見た結果として日足安値と捉えられるような水準で寄り付きそうだから買いを入れておく」といった具合ですね。

要は自分が寄り付きで買ったとしても十分に安く、そこから多かれ少なかれ上がって利益が出る可能性は高いだろうと考えていなければいけません。日足高値を買うことが悪いわけではありませんが、それは

  1. 今の高値よりもっと上値があるだろう
  2. 今の高値は将来的な水準としてまだまだ安値だろう

と考えるからこその行為です。寄り付きの買い方が戦略として成り立つためには「寄り付きより株価が上がるための条件」が揃っていないと厳しいのではないでしょうか。

材料を背景に考えるケース

例えば市場が注目するような強い材料が出た状況はその最たる例ですよね。将来的な業績向上が思惑として発生すれば当日だけの値上がりに収まらずしばらくトレンドが継続される可能性は十分にあるでしょう。

ただし、材料を背景に寄り付きから買いを入れる流れの中で重要なのは「まだ上値がありそうか」ということです。仮にこんな流れの中で材料が出たらあなたはどう感じますか?

個人的にはこのチャートで材料が出ても上値は少ないかもしれないと感じます。なぜなら株価には先見性というものや思惑が含まれているので、この流れだと

  1. 材料が出ることを見越してあらかじめ株価が上に動いていた
  2. 材料の存在を何らかの方法で察知していた投資家が先回りして安値を買っていた
  3. インサイダー取引によって先回りされていた

などの可能性を考慮しなければならないからです。一方でこのチャートで材料が出たらどうでしょうか?

この場合は株価がある程度売られたあとにボックス形成で調整をして、その最後に起爆剤として材料が出ているのでまだ上値が多く残っている可能性が高そうかなと感じます。材料が利食いに活用される不安もあまりなく、材料による恩恵が大きそうなのは後者の方ではないかとそういうことです。

寄り付きの買い方において最も不安がられるのはザラ場で売られる流れです。そういった意味で株価に上値が残っていそうかがとても大事だと考えていて、毛色が少し異なるものの

  1. 決算発表前に好決算を見越して株価が上がっていた株
  2. 好決算が出ると誰も考えていなかったので全く株価が動いていなかった株

だったらどちらの上値が大きそうですかという例えに似ています。

このようにスイング目線で寄り付きの買い方を考える場合は「それまで日足上でどのようなプロセスがあったか」が大事です。ちなみに株価下落の後に材料が出た場合は

  1. 直近高値
  2. 株価下落前の水準

などを目安に利益を取る戦略が考えやすいですね。

米国株式市場を背景に考えるケース

寄り付きの買い方を考えるための背景は材料以外にもあります。例えば米国株や市況の状況を受けて連動銘柄に寄り付きから買いを入れる方法はどうでしょうか。

買い方としては少しマイナーであるものの寄り付きの買い方としてはとても有効な方法です。この買い方を行うためには

  1. どういったセクターが連動するのか
  2. 市況関連株のペアはどのようなものがあるか

を把握しておく必要があり、わかりやすい例としては「前日の米国株式市場で空運株が上昇率トップだった」という状況が挙げられます。この場合は翌日の日本株でも空運株が物色される可能性が非常に高く、同様に米国株式市場で銀行株が物色されると国内のメガバンクも物色されやすいですね。

市況関連株も同じ要領で、米国長期金利が急上昇すると国内のメガバンクも恩恵を受けそうだという思惑で物色されやすいです。

こういった銘柄同士の関係性を背景とした寄り付きの買い方は割と使えるものですが、米国株式市場で思惑がそこまで続かず寄り天になっている場合はその流れが国内にも引き継がれる可能性があるのでそういった点は注意しましょう。

株の寄り付きの買い方スキーム

では上記の流れを考慮した上で寄り付きの買い方を作るならどのようなスキームを組むことになるでしょうか。例えば強材料を背景とした寄り付きの買い方であれば

  1. 前日に出た材料をチェックする
  2. 投資家が好みそうな材料をピックアップ
  3. 関連株の直近高値や節目から抵抗帯を考える
  4. どれくらいの寄り付き気配値までなら買いたいか考える
  5. 翌営業日の寄り付き直前気配値をチェック
  6. 実際に買いを入れる

という流れが考えやすいですね。材料を探す方法は新聞などで構わないと思いますが媒体によってはあまり信頼を置かないという人も中にはいるので、そういった場合は特定の分野を専門とした業界新聞で良いでしょう。

上記の流れで日足の直近高値や節目を確認しているのは「ザラ場で差し掛かった時に抵抗帯として機能しやすい」と考えるためです。したがって

  1. あまりに高寄りして過熱感が出る
  2. 日足の抵抗帯に近く寄りつきそう

といった場合は注意が必要ですね。そういった場合はあえて寄り付きから少し様子見をして、抵抗帯をブレイクしたタイミングを狙うという戦略でも良いかと思います。

ちなみに翌営業日の寄り直前というのは8時45分から9時前が目安です。なぜならこのくらいの時間帯で気配値を見てあげないとあまり信ぴょう性がないからですね。

一方、米国株式市場を背景とした寄り付きの買い方であれば

  1. 前日米国株式市場の大引け状況をチェックする
  2. どういったセクターに買いが入って、どこが売られたのかも知っておく
  3. 連動する銘柄をピックアップして寄り付きから買い注文を入れておく

といった流れでしょうか。もちろん個別銘柄は時価総額によって材料への反応度や値動きの大小が変わってくるのでそういったことを考える必要はありますが、セクターによっては中大型しかないこともあるのでその辺は何度か関連値動きを見ることでわかってくるはずです。

ちなみに寄り付きの買い方と一言で表現しても

  1. 指値をするのか
  2. 成行で買うのか

という違いもありますよね。個人的には想定する気配値や期待感などで注文方式を変えていて、例えば

  1. かなり多くの人が同じことを考えると大多数が寄り付きから買いを入れる
  2. その投資家心理によって気配値が高くなる
  3. 場合によっては特別買い気配になる
  4. そこに自分も買いを入れるとリスクが高まる

という考えに至るのでこういった場合は「ここまでなら買うという価格に寄り付き指値を入れる」という買い方に変更します。

一方で全く周知されておらず気配値がそこまで高くないのであれば寄り付きから保有してもリスクは少なそうなので寄り成という買い方に変更という具合です。寄り付きの気配値が高いということはそれだけ

  1. 取れる値幅が朝の段階で削られる
  2. 売ってくる人が多くなる

ということなのでそのあたりのリスクを調整するイメージでしょうか。

まとめ

今回は寄り付きの買い方として考えられるスキームを2つの切り口からご紹介してみました。材料でも市況でも寄り付きの状況を考えてリスク調整することが大事ではないでしょうか。

寄り付きから買うということはそこを安値だと考えているということでもありますが、日足の流れや注文方法などを含めて総合的に考えていきたいですね。

例えば日足に過熱感がある状態で材料が出ても利食いのきっかけとして使われてしまうかもしれませんし、上値という意味では株価が下げ止まった時期の方がおいしいと考えます。一概に言えることではないですが、ぜひご自身でも考察してみてはいかがでしょうか。

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