ESG投資とSDGsは市場を大変革させる!格付け企業と併せて知っておくべき!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資の世界で数年前から広がりを見せている考え方に「ESG投資」というものがあります。

ESG投資とは環境や社会問題および企業統治を重視した投資先の選定を行うという考え方で、多くの機関投資家が重視していかなければならないものです。

私たち個人投資家も機関投資家の動向に沿って資金を置かなければならないので、必然的にESG投資を重要視しなくてはなりません。

そこでこの記事では

  1. ESG投資とはどんなものか
  2. 合わせて重視されるSDGsとは何か
  3. 企業の取り組み例にはどんなものがあるか
  4. ESG投資によってどんな変化があるのか
  5. 主要企業のESG格付けや投資対象外になりやすい事業
  6. ESG投資の手法例
  7. GPIFに採用されたESGインデックス

などについて述べました。

株で資産運用をしたいのであれば知っておいた方が良いと思いますので、ぜひご参考下さい。

    

ESG投資の意味とは

ESG投資とは

  1. Environment:環境
  2. Social:社会
  3. Governance:企業統治

の頭文字を取ったもので、「社会的な責任を重視して投資を行う考え方」を言います。

外部参照リンク:ESG投資とは|経済産業省

株式投資の対象となる通常条件には

  1. 業績が中長期的に上向いている
  2. 収益性が高い事業を持っている
  3. 健全な財務状況である
  4. 時代のテーマに合致している

といったことが挙げられますが、ESG投資の例としては

  1. 環境問題の解決につながる事業に対して投資を行う
  2. 社会問題の解決や女性活躍の場に配慮した事業に投資する
  3. 内部的な問題が起きないように統治されている高収益事業に投資する

といったものが挙げられるでしょう。

この背景には「投資の社会的な役割を果たしつつ利益をあげる」という考え方があり、問題視されることが非常に多い環境問題や社会問題を解決していこうという流れのひとつです。

ESG投資の対象となる企業は社会的に必要とされるケースが多く、長期的な成長が見込める企業も多いと考えられています。

昨今ではこのESG投資の考えが広がっていて、特に注目されているのは年金基金への広がりでしょう。

公的年金の運用は

  1. リスク低減
  2. 投資対象の長期的な成長

が求められるので、ESG投資に沿った戦略は「社会的な責任」と「運用の責任」を全うすることにおいて最適と考えられます。

ちなみに、日本でESG投資が注目されるきっかけとなったのは2015年にGPIFが国連責任投資原則(PRI)に署名したためです。

PRIには原則的にESG投資の考え方を組み入れることが掲げられているので、2015年の署名によって本格的に波がきたわけですね。

ESG投資の市場拡大

実際に日本のESG市場は2014年に70億ドルほどだったものが2年で4740億ドルに拡大していて、2017年にはGPIFが1兆円規模のESG投資を開始しています。

この資金規模は今後も拡大されていく可能性が高く、この傾向は個人投資家として知っておく必要があるでしょう。

各国の年金基金は資金面から考えても株価に与える影響が大きく、企業側としてもESG投資に沿った事業内容が求められています。

持続可能な開発目標:SDGs(エスディージーズ)

ESG投資と合わせて注目されるのは「持続可能な開発目標(SDGs)」です。

SDGsとは2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)後継として2015年9月の国連サミットで採択された国際目標のことですね。

2030年が目途となっていて、

  1. 17のゴール
  2. 169のターゲット

で構成されているのが特徴です。

ちなみに17のゴールには

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と構成をすべての人に
  17. パートナー湿布で目標を達成しよう

といったものが設定されていて、これらは新興国も先進国も対象となっています。

ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこういったゴールに基づいた企業の取り組みは各社HPで専用ページが作られていますよね。

例えばパナソニックではソーラーランタン10万台プロジェクトが行われていて、無電化地域に対して2013年から2018年にかけて太陽光で動くランタンを10万台以上寄贈しました。

このSDGsに沿った取り組みには

  1. 再生可能エネルギー:持続可能かつ近代的なエネルギーを提供する
  2. 健康な生活:あらゆる年齢の人々の健康な生活を確保し、福祉を推進する
  3. 貧困の根絶:あらゆる場所であらゆる形態の貧困に終止符を打つ

といった目標が掲げられていて、事業が社会貢献になっているわかりやすい例ではないでしょうか。

外部参照リンク:パナソニック|ソーラーランタン10万台プロジェクト

こういった企業の取り組みはこちらのSDGs公式HPにてまとめられていますので、興味がある方は覗いてみて下さい。

ESG投資がもたらす企業への変化

ESG投資の流れが広がることで、企業へどのような影響があるのでしょうか。

環境面

環境面の代表的な変化としては

  1. EVや太陽光発電など再生可能エネルギー事業による温暖化防止
  2. ビニール袋の廃止など脱プラやバイオプラスチックへのシフト

などがありますね。

その名の通り環境問題の解決を促すような事業が注目されていて、公的な支援を受けられるケースも出てきています。

主に自動車セクターや化学セクター、それに電力ガスセクターなどエネルギー関係が関わってくる分野ですね。

また、買い物袋を紙袋に移行する流れはスーパーや洋服店など色々な分野に見られています。

こういった流れに伴って、株式市場でも

  1. EV関連
  2. 再生エネルギー関連
  3. 脱プラ・廃プラ・バイオプラ関連
  4. 紙袋関連

などの株価が大きく動いたことは記憶に新しいです。

社会面

社会面の代表的な変化としては

  1. 外国人や障害者などあらゆる立場の人に雇用機会を与える
  2. 男女平等に扱い、役員選出にも性別を問わない
  3. 地域社会への貢献と共存

などが挙げられます。

例えば障害者の雇用を義務づける動きや、外国人を積極的に雇う動きはESGの社会面への取り組みにあたるわけですね。

上場企業には障害者を派遣するような企業もありますから、そういった企業はESG投資の対象となるでしょう。

また昨今では女性経営者も珍しくなく、能力があれば男女平等に活躍できる場が広がっています。

一昔前の日本では「女性だから相手にしない」という悲しい現実もあったようですが、段々とそういった風潮は解消されているようですね。

企業HPを見ても「社員を大切にします」というメッセージを押し出している企業は多く、企業側の意識が高まっていることがわかるでしょう。

企業の中には新設施設の周辺地域に対して無償でサービスを提供するなど、うまく共存する施策を取っている企業もあります。

企業統治面

企業統治面の代表的な変化としては

  1. コンプライアンスの遵守
  2. 働きやすい環境作り
  3. 第三者による企業評価

といったものがあります。

例えばテレビ局でも番組製作の目が厳しくなっていますし、SNSなどでは企業が行う取り組みに対する評価が大きく分かれていますよね。

雇用者に対して有休を積極的に取らせる動きや、産休育休への意識も変わってきています。

いわゆるブラック企業はESG投資の対象から外れやすく、社員の定着率や満足度が高い企業が評価される流れにあるわけです。

こういった要素は一見すると業績に関係ないように感じますが、内部的な問題を多く抱えている企業はいずれ

  1. 詐称問題
  2. 脱税問題
  3. 粉飾決算

など不正やトラブルを起こしやすいので長期的な成長に関わってくるでしょう。

そういった不正を未然に防ぐために社外取締役を起用したり、役員に第三者相談役を置く企業もあります。

主要企業へのESG格付け

ESG投資では色々な会社がレーティングを作成していて、それによってESG格付けが行われています。

例えばMSCIが出している2017年の日本株レポートでは

日本主要企業のESG格付け

外部参照リンク:MSCI|ESG格付け

主要企業の分布はこのようになっています。

MSCIジャパンを構成するような主要企業においてはA~BBランクが多く、最高ランクのAAAに値する企業は3%しかいなかったようです。

MSCIジャパンへの指数ウェイトが高い上位10企業に関しては

MSCI上位10企業のESGレーティング

このようにKDDIのみAAAを獲得している状況ですね。

トヨタ自動車やソフトバンクグループといった超有名企業でも、まだまだESG投資の観点では評価が低そうではあります。

ちなみにセクター別のトップおよびボトム企業は

セクター別ESG格付けトップ企業

このようなメンツとなっていて、AAAには

  1. 住友化学
  2. NTTドコモ
  3. KDDI
  4. 大阪ガス
  5. ダイキン工業
  6. オムロン
  7. 積水化学工業
  8. デンソー

などがありました。

これらの評価には

ESGキーイシューリスト

こういった項目がありますので、各社HPにて分析してみるとESG投資の対象がどういったものかより理解できるでしょう。

投資対象外となりやすい事業

ちなみにESG投資の対象外となりやすい企業は

  1. たばこ
  2. 化石燃料
  3. ギャンブル
  4. 武器
  5. 原子力

などに関連する事業を持つと言われています。

例えば、たばこに関する事業は

  1. 健康被害による福祉医療の圧迫
  2. ポイ捨てによる環境破壊

といった懸念点を持っていますし、石油などの化石燃料は

  1. 二酸化炭素や有害物質の排出
  2. 天然資源の枯渇

などの環境問題を内包する事業です。

こういった事業は超長期的には事業規模が縮小していく可能性があるので覚えておいた方が良いでしょう。

ESG重視の手法と投資信託

最後に簡単ではありますがESG投資の手法例を5つ述べておきます。

個人でESG投資を完璧にこなしていくことは難しい面もありますが、ポイントを抑えて今後の投資のヒントにしてください。

  1. ネガティブスクリーニング:前述のような投資対象外となる事業を除いてスクリーニングを行う手法
  2. ポジティブスクリーニング:ESG格付けが高い企業に重点投資する手法
  3. 国際規範スクリーニング:SDGsなどを参考に国際基準を満たす企業に投資する手法
  4. サステナビリティテーマ:ESGそれぞれに関連する企業にテーマ投資する手法
  5. インパクト投資:ESGの課題を直接解決する事業に重点投資する手法

上記はESGを基軸に投資先を選定したり、ひとつのテーマに絞るような手法です。

ただ、国内のESG投資はまだ高リターンであるか定かではありません。

そもそもESG投資の目的は超長期的に社会へ貢献していくことですので、その先のリターンがどうこう考える時期ではないでしょう。

とはいえ国内の機関投資家としては動き出している状況で、投資信託のラインナップにも関連銘柄が出てきています。

投資信託そのものを選んでも良いですし、ESG関連インデックスの組み入れ企業を参考にしても良いですね。

GPIFに採用されたインデックス

ESGに関連したインデックスの中でGPIFに採用されているのは

  1. MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
  2. FTSE Blossom Japan Index
  3. MSCI日本株女性活躍指数(WIN)
  4. S&P/JPXカーボンエフィシエント指数

の4つです。

MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数は、MSCIのESGリサーチでの評価が高い銘柄を優先的に選抜した時価総額加重平均型インデックスとなっています。

組入比率上位には、

  1. KDDI
  2. キーエンス
  3. 信越化学
  4. NTTドコモ
  5. 花王
  6. JR東日本
  7. 日立製作所
  8. 東京海上ホールディングス
  9. パナソニック

などがあります。

FTSE Blossom Japan Indexは、ESG対応力が優れたで構成される時価総額加重平均型インデックスです。

組入比率上位には、

  1. トヨタ自動車
  2. 三菱UFJフィナンシャルグループ
  3. JR東日本
  4. セブン&アイ・ホールディングス
  5. 三菱電機
  6. ソニー
  7. 三井住友フィナンシャルグループ
  8. 三井物産

などがあります。

MSCI日本株女性活躍指数(WIN)は、各セクターから性別多様性スコアが高い上位銘柄を選定したものです。

組入比率上位には

  1. KDDI
  2. NTTドコモ
  3. キヤノン
  4. ダイキン工業
  5. 三菱UFJフィナンシャルグループ
  6. リクルートホールディングス

などがあります。

S&P/JPXカーボンエフィシエント指数は、環境情報の開示状況や炭素効率性(売上高当たり炭素排出量)の水準に着目して構成銘柄のウエイトを決定する指数です。

組入比率上位には

  1. 三井不動産
  2. 関西電力
  3. 東京瓦斯
  4. NTTドコモ
  5. NTT
  6. ソフトバンクグループ
  7. キーエンス
  8. キヤノン
  9. MS&AD
  10. 三菱UFJフィンシャル
  11. 三井住友フィナンシャル

などがあります。

各ESGインデックスの中で組入上位にくることが多い企業があるので、そういった企業は多角的にESG要素が高いと考えて良さそうですね。

まとめ

いかがでしたか?今回はESG投資についてご紹介しました。

環境問題や社会問題を解決するために必要な考え方でもあり、長期的にどんどん流れが強まっていくことが予想されます。

ESG投資の概要を知ることで、各社HPに書かれている内容への捉え方が変わってくるはずなのでぜひ覚えておくと良いでしょう。

特に環境問題に関しては世界的に解決策を探る流れにありますので、普段のニュースや材料でも意識してみてください。

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