振り分け線はトレンド継続の酒田五法!寄り値が揃うユニークさに注目!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

酒田五法の中には「トレンド継続」を意味するローソク足の組み合わせがあります。

今回ご紹介する「振り分け線」はそのうちのひとつであり、

  1. 高値圏で発生:一段高
  2. 安値圏で発生:一段安

となりやすいものです。

この記事では

  1. 振り分け線の考え方
  2. 振り分け線の注意点
  3. 振り分け線の実例チャート

について書きました。非常にユニークなものですので比較的覚えやすい酒田五法でしょう。

    

振り分け線でローソク足分析

振り分け線とは図のような

  1. 始値が2営業日に渡って同じような位置にある
  2. 2日目のローソク足の方向にトレンド継続の意味合い

というものです。

振り分け線には2種類あり、図の

  1. 上パターンが上昇トレンドの高値圏で発生:一段高
  2. 下パターンが下降トレンドの安値圏で発生:一段安

という意味合いになり、2つ目のローソク足方向にトレンド継続と考えます。

この根拠ですが、図を見ていただくとわかるように2つのローソク足を合算すると

  1. 高値圏でカラカサ
  2. 安値圏でトンカチ

という意味合いになるからです。

下げても高値圏でまだまだ買い意欲が見られるぞ。

上げても安値圏で売りたたかれているぞ。

そんな流れが振り分け線から読み取れるわけですね。

個人的には2営業日に連続して始値が同じになるという状況はユニークだなと感じます。

これは

  1. 始値の価格がその時期に売り手にも買い手にも意識されている
  2. 拮抗した結果、2つ目のローソク足方向に傾いた

ということの表れではないでしょうか。

振り分け線の注意点

先ほど、振り分け線は2つのローソク足を合算して考えるとお伝えしました。

この点に関してもう少し踏み込んでお話します。

例えば・・・

図のような「1つ目の陰線が長く、2つ目の陽線が短い振り分け線」が高値圏で発生した場合、あなたはどう思いますか?

これだけ長い陰線が出たのに、翌営業日はわずかながら陽線で盛り返した・・・とも見えます。

しかし、これをひとつのローソク足に合算した場合は「下髭の長いカラカサ」になりますよね。

つまり・・・

こういう状況です。

おや?これどこかで見たことありませんか?

そうです、これは酒田五法の中で「首吊り線」と呼ばれる売りシグナルですね。

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振り分け線としての条件を満たしていても、2つのローソク足のバランスによって解釈が変わってしまうというのは非常に興味深いと思いませんか?

例えば上記のように、振り分け線ではその発生の仕方で解釈が変わる性質があるのではないかと私は考えています。

振り分け線で注意しておきたい要素としては

  1. なるべく2つのローソク足の寄り値が同じ(市場が意識する価格がブレない、ローソク足の合算がしやすい)
  2. 2つのローソク足バランスは同じくらいが好ましい(バランスの良いカラカサやトンカチに変換可能)
  3. バランスが崩れるなら2つ目のローソク足が長くなること

などが挙げられます。

2つ目のローソク足が長い方が良い、という点を補足すると・・・

  1. 上:高値圏であれば陽の大引け坊主
  2. 下:安値圏であれば陰の大引け坊主

がそれぞれ出てくれた方が好ましいからです。

まとめると、振り分け線は寄り値が近く、なるべくなら2つ目のローソク足方向に株価が向かってほしいというわけですね。

振り分け線の実例チャート

では振り分け線の実例チャートを見てみましょう。

このチャートは底打ちから上昇トレンドに転換しているチャートで、ちょうど長期線より上にきた段階でもみ合いに入っています。

株価の法則的には、もみ合いのあとにトレンドが継続されるかどうかが大事です。

そのもみ合いの途中、図の赤枠部分で振り分け線が発生しているのがおわかりでしょうか。

現在は順調に反発を続けたあとのもみ合い期ですので、ここは直近の高値圏。

その価格帯で「陰線 ⇒ 陽線」の振り分け線が発生したことは興味深いです。

この振り分け線は

  1. 陰線と陽線の寄り値がほぼ同じ
  2. ローソク足の長さもほぼ同じ
  3. どちらかというと陽線が長い

という状況で、それなりに期待が持てそうですね。

もみ合いの安値圏で発生していることは悪いようにも見えますが、逆に言えば

  1. もみ合いの安値付近に市場が意識する価格(寄り値)あり
  2. 振り分け線の組み合わせから買い意欲が強い?

というようにも感じ取れます。その後の値動きは・・・

結局、ギャップアップを繰り返して一段高となりました。

チャートの重要な位置で上方向の振り分け線が出たことから、市場の買い意欲を感じ取れた実例ではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?今回は振り分け線についてご紹介しました。

非常に興味深くユニークな酒田五法ですので、トレンド継続のシグナルとしてぜひ覚えておいてください。

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