どうも、ひげづら(@higedura24)です。
酒田五法の中には連続陰線で売りシグナルになるものと、逆に買いシグナルになるものがあります。
今回は連続陰線から買いシグナルとなる「押さえ込み線」についてのご紹介です。
押さえ込み線は中々シェーマ通りにはいかない酒田五法ですが、本質的な考え方を意識しながら安い所を拾うべきチャートだと感じます。
また、押さえ込み線には逆の意味になる類似パターンもありますので、特徴を理解して区別出来るようにしておきましょう。
押さえ込み線とは上昇の予兆となる酒田五法
押さえ込み線とは酒田五法の一種で、
- 大陽線の翌日、ギャップアップで陰線が発生
- 陰線が2~4連続して窓を埋めていく
- 最後の陰線高値を抜く陽線が発生
という流れを言います。
簡単に言えば「最初の大陽線で上昇トレンドが発生しているものの、それを陰線で押さえ込んでいる状況」です。
ポイントは
- 最初の大陽線後に高く寄りつく
- 連続陰線でスピード調整
- 調整完了後に再度陽線で上昇トレンド開始
という点が挙げられ、一般的には最後の陰線高値超えが買いタイミングとなります。
無理やり抑えた買い圧力が、本来行くべき方向に流れる瞬間を狙って順張りするチャートと言えますね。
押さえ込み線とツタイの打ち返し
押さえ込み線のように連続陰線となるパターンに「ツタイ線」というものがあります。
ツタイ線に続いて大陽線が出ると下図のような「ツタイの打ち返し」になり、これは売りシグナルです。
図を見てわかるように、「押さえ込み線」と「ツタイの打ち返し」は非常に似ていますよね。
両者の区別としては「最初の陰線がどこで寄りつくか」が大きなポイントです。
基本的には
- 大陽線のあとに高く始まれば押さえ込み線を想定
- 大陽線のあとに安く始まればツタイ線を想定
と考え、その後の陰線高値抜けや大陽線でどう対応するか考えましょう。
<関連記事>
押さえ込み線の押し具合
押さえ込み線の一般的なシェーマは小幅陰線が大陽線の上についているものです。
しかし、実際の相場で「これは押さえ込み線かな?」と感じるチャートを監視していると
- 大陽線までの窓埋めに止まらず実体部分まで深押しする
- 陰線が4つも5つも出る
といったケースがあります。
大陽線の安値を割り込んでしまうと話は変わってくるのですが、
- 想定よりも深押しとなる押さえ込み線もある
- 陰線がいくつになるかはケースバイケース
と認識しておいた方が良いですね。
陰線が多くつく場合は、終盤のローソク足が出来高を減らしながら小幅十字線(コマ)に近づくかも意識しましょう。
押さえ込み線の実例チャート
では押さえ込み線の実例を見ていきましょう。こちらをご覧下さい。
これは中期線で反発したタイミングで大陽線が発生し、そこから押さえ込み線に発展したチャートです。
図の青枠部分では大陽線からギャップアップして連続陰線となっていますよね。
この陰線は大陽線からの窓開け分を意識しているようにも見えます。
この時に考えることは
- もしこれが押さえ込み線であれば翌営業日以降の寄り値がどこにくるか注目
- 大陽線の安値を割り込んだら押さえ込み線の流れでないかもしれない
- いくつ陰線が続くかわからないが、高値をどう超えるか
といったことでしょう。その後の値動きは・・・
窓埋めが意識されながら陰線の高値を徐々に上抜き、上昇が続いていく流れとなりました。
この例でエントリーできそうな箇所は
- 青枠直後の高寄り部分
- 押さえ込み線後初めての陽線
といったタイミングですね。
ロスカットは大陽線の安値や中期線が候補となります。
では違う例も見てみましょう。
このチャートはボックスブレイクから上昇トレンドが期待されたものの、新たなボックス帯となってしまったチャートです。
しかし、過去のボックス高値で反発する動きが見られ、チャート右側の青枠部分では
- 赤三兵で買い意欲を確認
- そこから押さえ込み線が発生
という状況になっています。少し見づらいので拡大すると・・・
こんな感じです。
押さえ込み前の上昇は明確な大陽線ではありませんが、「出来高を増やしながらの赤三兵」をひとつの流れと考えれば大陽線に匹敵するでしょう。
そこからの値動きは・・・
- 抑え込み線後にコマで細かい安値を形成
- 中期線に向かって深押しして、この安値を抜く
- 中期線で反発してふるい落としの形になる
- 本格的な上昇開始
といったものでした。
ふるい落としの部分は深めの押しですが、赤三兵開始価格を割り込んではいない点も大事かと思います。
ちなみに、ピンク枠で示した本格的な上昇部分でも・・・
緑枠内で押さえ込み線が発生したあとに上昇する流れが確認できますね。
シェーマのように押さえ込み線からきれいに上がるわけではなく、特に新興株では多少の揺さぶりが入ることが多いでしょう。
もうひとつ違う例を見てみます。
このチャートは
- 上昇トレンド高値から下落
- 長期線を割り込んだところで横ばいに移行
- 横ばいの高値抜けから青枠部分で押さえ込まれる
という流れです。
このチャートも先ほどの例と同様に赤三兵様の上昇で高値抜けとなっていますね。
また、そこからオーソドックスな押さえ込み線ではないものの、窓開け価格を意識しながら上値推移しています。
その後の流れは・・・
窓埋めを兼ねながら押さえ込み部分の安値でふるい落とし、その後は本格的な上昇が始まりました。
本来であれば横ばいブレイクで上昇するところを、青枠部分で押さえ込まれていたことがよくわかる例ですね。
考え方としてはまさに押さえ込み線そのものではないでしょうか。
酒田五法は基本の型に囚われずに、チャート内でどんなことが起きているのか考えていかなければならないと教えられる良い教材となりました。
まとめ
いかがでしたか?今回は押さえ込み線についてご紹介しました。
美しい形状で押さえ込まれたあとに上昇してくれればそれに越したことはありません。
しかし必ずしもそういうわけではないので、値動きをよく考え、それを次回に生かしていくことが大切だなと感じます。
関連記事には
がありますので、こちらもご参考下さい。それではまた!