どうも、ひげづら(@higedura24)です。
個人投資家の中には10万・30万・50万といった少額資金で株式売買をしている方が一定数いらっしゃいますよね。
私の感覚ではこういった規模の資金はかなり苦戦を強いられるので、もしかしたら株を始めるのは時期尚早かもしれないなと感じます。
ただ、SNSなどを見た感じでは「それでも頑張って株をやっていきたい!」という方が多いのでしょう。
私も最初は100万円という少額から始め、そこから300万に増やして100万減らすという初心者時代をくぐってきた人間です。
この記事では、そんな私が思う「少額資金で株の売買をする際に考えたい5つのこと」を述べました。
短期売買の目線が強めですが、経験的にはかなり効果的だったことなのでぜひご参考いただければと思います。
少額元手で株の売買をする際の5つのポイント
今回お伝えするのは
- 期待値が高い場面で買うこと
- 現物と信用取引のメリハリを心がける
- 利益の伸ばし方を試行錯誤する
- 同値撤退をためらわない
- 固定リストで売買テリトリーを作る
の5つです。
では順番に解説していきます。
期待値が高い場面で買うこと
株の売買において期待値を考える事は
- 自分自信の中で売買の価値観を作り上げる
- 無駄な売買を減らし、着実に元手を増やす
といったことに寄与します。
期待値を簡単に言えば「利益が出る確率が高い」ということだと私は考えていて、要は売買が成功に終わる可能性が高い場面を指すわけですね。
言わば、鉄板の買い条件とも言えるものをひとつでも持っていればそれだけを突き詰めていくことができます。
その過程が売買の価値観を作り上げて着実に元手を増やしてくれるので10年後にはそれなりの資産が出来上がっているという考え方です。
株で利益が出るためにはより安い株価で買って、そこから上がってくれなくてはなりません。
例えば地合いが大きく暴落した時に狙う手法でも良いでしょうし、とにかく自分の中でどういった場面が「高い確率で利益が出る場面か」を考えることが短期売買の第一段階ではないでしょうか。
少額元手ではそもそも資金面での体力が少ないので、そうそう大きな失敗はできません。
とにかく慎重に買い場を探る必要がありますし、数十万程度では分割売買もできないことが多いのでピンポイントの精度を高めざるを得ないでしょう。
鉄板パターンも経験値を積まないと生まれないものなので、
- まずは超少額でちまちまと売買を行う
- 気づいたことは記録をして1回1買いの売買を無駄にしない
- 株価が上昇傾向にある銘柄の特徴を掴む
- 自分だったらどこで買うかを振り返る
- 上がっている時期ではなくその前段階の値動きまで観察する
といったことを意識すると良いですね。
1年や2年真剣に株価の観察を続けていれば、絶対に自分の中でなんらかの売買パターンが生まれます。
本当?と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは断言できます。
なるべくその「もしかしたら?」の感覚の中で勝負をしていけば、期待値が高い場面も段々と浮かんでくるでしょう。
現物と信用取引のメリハリ
株の世界には
- 現物取引:自分の元手以下の金額で売買をする
- 信用取引:証券会社にお金を借りて元手以上の売買をする
の2つがあります。
初心者さんや少額元手者の売買理論でよく議論されるのは「信用取引を使うべきかどうか」という点です。
例えば元手が10万円であった場合、市場に上場している4000銘柄前後のうち1500銘柄ほどしか買えません。
その理由は単純にお金が足りないからなので、これを信用取引で20万円まで売買資金を増やせば
- もっと多くの選択肢を得られる
- 10万円の資金でも分割購入が可能になる
といったメリットが出てきます。
しかし、少額元手で売買するなら基本的に信用取引は必要ないでしょう。
なぜなら信用取引は諸刃の剣だからです。
例えば信用取引を活用して2倍の売買規模(20万円)にしたあとに、10%の損失を被ったとしましょう。
その場合、本来なら1万円の損失であったのに2万円の損失に膨らんでいます。
これは元手の20%の損失なので非常に痛手ですね。
ただでさえ元手が少なくて困っているのに、これではもっと首が絞まってしまいます。
だから少額元手、特に初心者さんの場合は信用取引が毒になってしまうのです。
もちろん逆に1万円の儲けが2万円になることもあるのですが、「利益を倍にできる自信はありますか?」という話になってきます。
ですから、基本的には現物取引を心がけて
- 元手が30万しかない人は50万必要な銘柄には触らない
- 無理に信用買いする必要は無い
- まずは現物取引をコツコツと行い、期待値が高い場面を探る
と考えた方が良いです。
ただし、前述の「期待値が高い場面」が肌感覚として身についてきているのであれば、本当にここぞという時のみ信用取引を使っても良いとは思います。
これができれば格段に元手の増加ペースが上がるので少ない元手を早い段階で倍にできる可能性は高いです。
少額元手に限った話ではないのですが、
- 通常運転では慎重に買い場を探りながら現物取引で行う
- 今までの経験として本当に期待値が高いと確信できる場合のみ信用取引を使う
というメリハリは大事でしょう。
余談ですが私の経験上、信用買いで損をすると非常にやるせない気持ちになるというか、売買意欲がそがれる面はあるんですよね。
信用取引は元手を早く増やすという意味では効果的なケースがありますが、「限られた資金内でどうやりくりしようか」という考え方も大事なのでくれぐれも信用取引に偏りすぎないようにしてください。
現物で買える範囲の売買をコツコツとやっていくのが意外にも上達の近道だったりはしますからね。
利益の伸ばし方を試行錯誤する
少額元手の場合、資金が少ないので現金比率が常に低くなりがちです。
そのためなるべく損失が出ないように慎重に買い場を探る必要があり、売買の期待値を深く考える必要があります。
これは「売買回数を減らす」という意味でもあり、逆に言えば一度買ったらなるべく利益を伸ばすことに注力したいとも言えますよね。
たまにしか買わないのに数百円や数千円の利益で手を打ってしまってはいつまで経ってもお金は増えていきませんから。
したがって、株価が上昇トレンドを描いたのであればできるだけ食らいついていく姿勢が求められるでしょう。
中にはすぐにしぼんでしまうような弱いトレンドもありますが・・・
2019年の半導体株相場のようにどこまで上がるのかというトレンドもあるわけです。
そういった強いトレンドかどうかをしっかりと見極めて、
- なるべく利益を伸ばせるような保有期間を意識する
- 多少の押し目なら目をつぶり、中長期的に株価がどの価格帯を目指しているかを考える
といったことを考えたいですね。
持ち株のホールド期間は自身の性格が大きく影響するので、そういった自分にしかわからない要素も含めて工夫することが1つのコツです。
強いトレンドの場合、値動き的には
- 25日移動平均線をほとんど割らない
- 割ってもすぐ戻す
といったことが1つの目安ではないでしょうか。
複数単元買えるくらいの資金があれば持ち株の半分だけ利食いするといったことができるのですが、その辺の話は少額元手のつらいところですね。
同値撤退をためらわない
いくら利益を伸ばすといっても、市場の雰囲気が一気に売りに傾きそうな状況では
- 雀の涙ほどに利益が減ったとしてもすぐ現金化しておく
- 取得単価と同値まで下がったら撤退する
といったことをためらってはいけません。
人間の心理として昨日まであったはずの利益がこれしかないという状況はつらいですが、少額元手のつらいところはとにかく資金が少ないことです。
利益を伸ばすこともそうですが、お金をそれ以上に減らさないこともかなり大事だと思いませんか?
だからこそ早めの撤退が必要になってくる側面はあるでしょう。
とはいえ、個人的にも売買回数を絞って「期待値の高い場面でのみ買っている場合の損切り」は中々難しい話だとは思います。
利益が出る可能性が高いと思って買っているわけなので、心情的には多少の下げでは損切りせずに持っていたいところでしょう。
でも資金管理としてはほぼフルポジションなので、同値撤退をしてとりあえず損失を出さないようにもしたいわけです。
どちらも考えてしまうジレンマに陥りますが、これは元手が少ない以上避けられることではありません。
このジレンマに耐えられないのであれば、素直に元手が増えるまで株の売買を我慢した方が良いでしょう。
それでもやるというのであれば、
- 1回1回の売買にしっかりと向き合っていく
- 例えお金を失っても経験値だけはしっかりといただく
という意識で次に生かしていくことが重要ではないでしょうか。
固定リストで売買テリトリーを作る
株の総合情報サイトや雑誌で拾ってきた銘柄を買っている方も多いでしょうが、それは自分がよく知っている銘柄を買っているケースがどうしても少なくなってしまいます。
行き当たりばったりの銘柄でも買い場を十分に探れる方はそれでも良いでしょうが、自分の売買テリトリーを作っておくことは効果的です。
そのための1つの方法として「ここだけは必ず監視する固定リストを作る」というものがあります。
以前書いた株の勝ち癖をつけるための記事でも述べましたが、定点観測するという考え方が株には効果的です。
- 自分なりの選定基準で10~30銘柄に限定した固定リストを作る
- 固定リスト内の企業がどのような事業を行っているか、直近の業績や材料はどんなものがあるか
- どんなテーマに関連する銘柄と捉えられているか
- 値動きの癖はどんなものか
などを考えながら、日々継続的に追っていくわけですね。
大型でも小型でも良いのですが、顔見知りになっている銘柄であれば
- 値動きが読みやすい
- 変化に気づきやすい
というメリットが生まれます。
ただし、固定リストの銘柄はどれでも売買して良いわけではなく「最近ノリに乗っているな」と感じる銘柄を中心に売買した方が良いです。
また、リスト内で関連銘柄が連動して上昇していればその界隈にトレンドが発生していることもわかります。
そういった意味ではもっと銘柄数が多くても良いのですが、毎日監視しなくてはならないので大変さが増すことを忘れてはいけません。
固定リストの作り方はご自身の価値観におまかせしますが、
- 複数セクターから代表的な大型株を組み込む
- 中小型株からも有望銘柄を組み込む
- 割安株と成長株、内需株と外需株など相反関係にある概念をバランス良く取り込む
- リスト内の何銘柄かは時流に沿ったテーマ株の本命を組み込む(時期を見て入れ替え)
などそれなりに考えた方が良いでしょう。
少なくとも時価総額は適度にばらけさせておき、リスト全体が地合いに連動しすぎないようにしたいですね。
<関連記事>
勉強代と割り切って損失に耐えるのもありかもしれない
前述のとおり、少額元手で一番悩むのは
- 厳選した売買ポイントが持っている期待値
- それに反して値下がりした時の対処
のどちらを優先するかでしょうね。
少額元手なのに適当に売買しているのは論外ですが、厳選した売買をしていると自負できるのであれば自分を信じて値動きを見守りたい気持ちが強くてもおかしくはありません。
その場合は含み損が生じても目をつぶるわけですが、もし「どうせ少額だし元手がなくなってもまたお金を貯めればいいや」と考えられるならそれも大いにありでしょう。
10万程度ならすぐに工面できるような金額ですし、絶好の場所で持てたと感じるのなら損切りせず耐えても良いかもしれませんね。
そもそもそんなに自信を持った売買をするためにはそれなりの経験値が必要ですが、今までの自分の勝ちパターンに当てはまるかどうかを判断基準にホールドを考えるのもありかと。
また貯めればいいやと適当に売買してはいけませんが、市場に取られる金額が大きくなる前に少額でしっかりと悔しい経験を積むという考え方も・・・できませんかね?
まとめ
いかがでしたか?今回は少額元手で株の売買をする際に考えたい5つのことを述べました。
元手が少ないこと自体が大きなビハインドではありますが、
- 期待値が高い場面で買うこと
- 現物と信用取引のメリハリを心がける
- 利益の伸ばし方を試行錯誤する
- 同値撤退をためらわない
- 固定リストで売買テリトリーを作る
といったことを意識して頑張って増やしていきましょう。
関連記事には
がありますのでご参考ください。それではまた!