どうも、ひげづら(@higedura24)です。
多くの個人投資家は短期的な売買を繰り返し、その結果大きな損失を出し続けると思います。大きな痛手を負った個人投資家が次に考えるのは「もう長期投資に切り替えよう」ということかもしれません。
ただ株の長期投資にも微妙な違いがあって、
- 保有期間が年単位になっても差益を狙う
- 差益は狙わずに優待や配当を狙う
というパターンがあります。後者の場合は基本的に株を一生売らないことが前提なのですが、この裏にはあまり考えられることが少ない大きなポイントがあるでしょう。
この記事では
- 株を絶対に一生売らないことのメリット
- 併せて必要となる要素
について考えを述べました。株価暴落で長期投資を始めたいと思った方はぜひご参考下さい。
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株を一生売らないことのメリット
まず株を一生売らないことのメリットについて述べていきます。
株価暴落が気にならなくなる
個人投資家にとって大きなメリットとなるのが「株価暴落が気にならなくなる」ということですね。
厳密にはその人の性格にもよるのでしょうが、
- 何があっても一度保有した株は絶対に売らないぞ
- 一生持ち続けていく覚悟を決めたぞ
と心の底から思っていれば株価がどのように動いても気にならないはずです。
一生持つのであればたかだか数日間や数か月の値動きなど誤差範囲でしょうし、なにより株を一生売らないということは損切りも利益確定もしないということになります。
株価がどのように動こうと
- 会社が無くならない
- 利回りが下がらない
という限りはまったくもって問題ありません。
決算内容には気を配らないといけませんが、株価暴落によって心が大きく揺れることは確実に減ると思います。
売買コストが減る
株を一生売らないということは、それに付随するコストも確実に減ります。
例えば売却時の手数料はその代表的なもので、ある証券会社の場合は
このように約定金額が大きくなってくるとパーセンテージで手数料がどんどんかさみますが、買いのみしか行わなければコスト削減になりますね。
また、株の利益確定売りをしなければ差益に関する税金も関係ありません。
株の利益には約20%も税金がかかることが知られていて、仮に100万円の利益を得た場合には20万円以上が税金として徴収されてしまいます。
株において税金は大きなコストですから、含み益のまま売らないことはある意味で節税となっているかもしれませんね。
株を買いはするけど一生売らないということは色々な面から解放されるので、比較的ゆったりとした投資人生を送れることでしょう。
配当や優待による利回り
ここまで株を一生売らないことのメリットとして、ストレス関連の要素を挙げてきました。
しかし、株を絶対に一生売らないことの本質的な目的は「配当や優待による利回りで資産形成すること」です。
この配当や優待を一生涯もらい続けることこそが最大のメリットであり、株を売らない長期投資家が求める部分でしょう。
例えば1株あたり100円の配当金がもらえる株式を10000株保有すれば、
- 10000株 × 100円 = 100万円
という配当金が年間で手に入ります(税抜き)。
また株主優待がもらえるのであれば、
- その株を売らない
- 株主優待が廃止されない
という限りは毎年1~2回ほど定期的なプレゼントも手に入るわけです。
こういったいわゆる配当株や優待株を売らずに保有することには「一生利回りが発生する」というメリットがあります。
利回りを維持・向上させつつ、株を売らずに保有数を増やせば年間でもらえる金額も膨れて大きな不労所得となるでしょう。
株を一生売らないことの併用要素
株を一生売らなければ株価暴落も関係ないし、それによって生じる含み損も含み益も関係ない!
コストも気にならないし一生利回りが発生するなんて最高かよ!
そんなことを述べてきました。
しかし、こういったメリットに併せて必要となってくる要素についても考えておかなければなりません。
本当に絶対に売らないための精神力
短期売買をした時に「この株は3日後の状況次第で売るか決めよう」なんて考えたことはありませんか?
別に3日だろうと2日だろうと日数以外の条件でも良いのですが、とにかく自分が決めた条件で売買しようという状況を考えて下さい。
その時に
- ちゃんと当初の考え通りに売買できる人
- 何かしら理由をつけてねじ曲げてしまう人
がいますよね。
短期的な予定ですらねじ曲げてしまうような人は「精神力」や「意志力」と呼ばれるものが圧倒的に弱いので、長期投資・・・というか投資には向かないと思います。
そういった人はおそらくですが、大きな含み損を見たら売りたくなってしまうのではないですか?
例えば・・・
自分が買ったタイミングからこのような値動きになったらどう思いますか?
突然大幅なギャップダウンをしたり、割らないと思っていた安値を割り込んでも気にせずにいられますか?
損益が気になって気になって「絶対に一生売らない」というルール通りに長期運用ができず、最終的に残るのは確定損失だけという状況にもなりかねません。
株を一生売らないスタイルだと決めたのであれば、
- 何があっても売りはしない
- 選択肢は買うことのみ
とする必要があります。
また、株の利回りは銀行金利よりはるかに高いとはいえ長期的に元本を増やさないと意味がありません。
配当所得で年収を数百万円上げたいのであればそれなりの時間が必要です。
したがって、数十年単位で運用をイメージした時に自分なら実現できると思えるかどうかは非常に重要ですね。
全てはやり通す精神力次第ですから、自分の性格をしっかりと考えるべきでしょう。
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買う前に企業分析をしっかりと行うこと
株を一生売らないということは、利回りなどのメリットを享受し続ける一方で
- 会社の倒産リスク
- 減配など利回り低下リスク
を永遠に背負い続けることでもあります。
したがって株を買う時には細心の注意が必要で、
- 利回りが将来的に下がらないような会社
- 未来永劫にわたって存在し続けてくれそうな会社
をしっかりと選定することが求められますよね。
そのためには企業分析が不可欠で、
- 現状はどのような状況なのか
- 過去はどのような状況だったのか
- 未来はどのようになりそうか
といったことを考えるわけです。
特に考えたいのはやはり利回り面で、
- 過去の傾向から業績の浮き沈みはどの程度が想像できるか
- それによって増配や減配はイメージできるか
- 増配余力は残っているか
などなるべく保有メリットが薄れないような銘柄選定を心がけたいですね。
一生売らないということは一生その会社と付き合っていくことと同義なので、しっかりと企業分析を行いましょう。
株価暴落時には買い増すこと
最初に述べた精神力にも関係することですが、株を一生売らないスタイルの場合は株価暴落時に買い増す胆力も求められます。
前述のように「株を一生売らない = 利回りを狙う考え方」ですので、根本的には「なるべく少ない資金でたくさん株数を保有すること」が理想的な状況です。
例えば利回り5%の株を10年間保有できたとしても、株数が100株だけでは大した利益金額ではありませんよね?
しかし、同じ利回り5%でも株数が10000株なら話は変わってくるでしょう。
つまり利回りが一定でもリターン金額を上げるためには「なるべく株数を増やさないといけない」と言えるので、株価暴落時は「少ない金額で保有株数を増やすチャンス」として活用したいのです。
ただし、ここで考えたいのは「株価暴落時期のどこで買い出動するか」という見極めでしょう。
株価暴落のさらに大底近辺で買うことが理想であり、
- 焦って暴落途中に買わない
- 買い急いで最も多く買える時期を逃さない
という意識を持ちたいところです。
また、株価暴落時にたくさん買うためには元本をコツコツと入金し続けておくということも大切ですよね。
何億円もの資産を長期投資で築いた人の多くが継続的な入金を行っていますし、そこは短期売買との大きな違いだと思います。
短期売買では同じ資金を何回転もさせていきますが、長期投資では自分のキャッシュフローをうまく調整・活用していくわけです。
まとまった預貯金がすでにある場合、それ以降に生じるキャッシュフローは証券口座に流して暴落買いの源泉にすることもひとつの考え方だと思います。
株を一生売らないスタイルでは
- 源泉をいかに効率よく使うか
- 暴落時の投入時期を見極める
といったことが醍醐味だと考えましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は株を一生売らないことのメリットと求められる3つの併用要素について述べました。
株を買うことは簡単ですが、一生売らないということは利回りを追求するということでもあります。
そのためには強い精神力や企業分析力、さらには暴落時に買い進める胆力が求められるでしょう。
含み損益が気にならなくなる一方で短期売買とは違った要素が必要となるので、しっかりとご自身の性格を考えて投資を始めることが大切ですね。
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