全面安とは?株価低迷時に考えたい4点と注意すべき2点を紹介!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資をやっていると市場全体が大幅に下げることがあります。

株の世界ではこれを全面安と呼び、相場が弱いなーという空気が流れがちです。

それまでの雰囲気が良くても全面安を基点に流れが変わることもあるので、個人投資家としても警戒する状況ですよね。

そこで今回は

  1. 株における全面安とはどういった状況か
  2. 全面安相場で考えたいことはどんなことか
  3. 全面安相場で気をつけることはどういった点か

についてお話しました。

市場の雰囲気が悪いので感化されてしまいがちですが、気持ちをしっかりと持って売買に臨みましょう。

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株価の全面安とは

「株価が全面安になる」という表現の具体的な状況とは「株式市場全体が値下がり銘柄で覆い尽くされること」です。

全面安の起因に個別要因ももちろん関係ありますが、基本的には外部要因による影響が大きいと思います。

市場全体が値下がり銘柄で埋め尽くされる状態は、やはり市場全体の問題が起きなければなかなか実現できるものではないでしょう。

全面安の起因例としては、

  1. 米中問題の懸念悪化でリスクオフムードが漂った
  2. SARSや新型コロナなど未曾有のウィルスが流行してパンデミックとなった
  3. 外交問題から戦争懸念が勃発した

など世界的な問題が主となっています。

この背景には米国や中国にヨーロッパ諸国などの大きな国々が関わっていますよね。

特に米国と中国の問題は経済に及ぼす影響が大きく、市場としても敏感に反応しやすい部分ではないでしょうか。

また、日経平均株価の指数連動性としては

  1. 先物の大幅下落
  2. NYダウの全面安

から影響を受けやすく、前日の夜には「明日は全面安となってもおかしくはないな」とわかることが多いです。

全面安相場で考えるべき事

ではそういった株式市場が全面安となる状況下で考えるべきことはどんなことがあるのでしょうか。

いくつかその例を提示します。

なぜ市場の下落が起きたのか

まず考えるべき事は「そもそもなぜこの全面安相場が起きているのか」ですよね。

なぜなら、その起因となっている出来事の進捗具合によって株式市場の状況も左右されるからです。

例えば「米中問題の悪化」がその起因であれば、「米中が和解交渉の流れに入った」というニュースで相場が一気にリバウンドします。

しかし、一転して和解交渉決裂となれば再度元の位置に戻る流れになってもおかしくはありません。

全面安が起きるような状況下ではこういったその日暮らしのニュースで地合いが激しく上下するので、

  1. なぜ全面安が起きたのか
  2. その起因が後退する場面は起きそうか
  3. 進捗具合や転換点となりそうな出来事は予定されているか

などを考えながら相場に臨みましょう。

どのセクターが最も悪影響を受けたのか

全面安がなぜ起きたのかは地合いの進展具合を判断する上で大切ですが、個別株を触るという観点からも重要です。

具体的には「起因によって業種別の影響度合いが変わってくる」ということが言えます。

例えばSARSや新型コロナウィルスでパンデミックが生じた時に懸念されるのは、世界的な流行によって

  1. 輸入・輸出関連が滞る
  2. 外出を控える人が増えて観光旅行などインバウンド需要が減る

といったことが挙げられるでしょう。

ここに関連してくるセクターには

  1. 輸送用機器
  2. 鉄鋼など素材関連
  3. 旅行代行業

などがあり、関連銘柄はより悪影響を及ぼされるわけです。

起因が後退すれば株価は戻るという考え方もありますが、自分の持ち株に悪影響を受けやすい関連銘柄があれば全面安の時点で早めに売っておくこともひとつの考え方ではないでしょうか。

ちなみにどの業種が悪影響を受けやすいか思惑を自分で考えることも良いですが、数字としては「業種別指数」が非常に参考になります。

業種別指数とは「東証が区分したそれぞれの業種における値動き状況」を表してくれるものです。

例えば楽天証券であれば、証券アプリの検索ページから業種別指数を一覧で確認できます。

業種別指数

株式市場が全面安になったら必ず業種別指数の状況を確認して、

  1. 特に影響が大きそうな業種はどこか
  2. 業種を構成する銘柄の中で最も弱い銘柄はどれか

といったことを考察しましょう。

レラティブストレングスが高い銘柄はないか

全面安相場では値下がり銘柄が90%以上を占めますが、100%となることも珍しいです。

逆に言えば全面安相場の中でも上昇する銘柄があるということですよね。

例えば戦争懸念で全面安となった場合には防衛関連(国を戦争から守ることに役立ちそうな企業)に資金が集まるでしょう。

これも全面安の起因からある程度予想はつくことですが、メンタル面が弱っていると中々考えつかないかもしれません。

こういった地合いに対してより強い値動きを示している状況を「レラティブストレングスが高い」と呼びます。

レラティブストレングスは地合いより強ければ良いので、指数の下げ幅に対して下げ渋っている銘柄も該当するので覚えておきましょう。

例えば2020年2月の下げでは・・・

日経平均株価の暴落例

日経平均株価がこのように暴落しました。しかし、その一方で

  1. オリンパス
  2. ニチレイ
  3. ソフトバンクグループ

といった銘柄が下げ渋り、上昇トレンドを維持していた状況でした。

レラティブストレングスが高い銘柄を見つけた場合にはなぜそうなっているのかまで考察するべきで、

  1. 全面安の起因に逆行する要素があるのか
  2. 直近決算が影響しているのか
  3. 近い将来に強い思惑があるのか

などが考えやすい点ですね。

ちなみにソフトバンクグループは・・・

ソフトバンクグループ

25日移動平均線から乖離していたので、地合いの下げによってあく抜きされた状況にも見えます。

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全面安を基点にしばらく下落基調になりそうか

全面安の起因を考えたとき、ここから下げ基調が続きそうかという点も考えたいところです。

例えば暴落局面では

  1. その後の短期的なリバウンドを取りたい
  2. 有望な中長期銘柄を安く手に入れたい

といった考え方が出てくるものですが、自分が買った取得単価から大きく深掘りされては意味がありません。

したがってどこで買い向かうかという観点からも「どの程度まで下げそうか」を考える必要があるわけです。

ひとつの目安としては

  1. 複数回のギャップダウンが起こったか
  2. 騰落レシオはどの程度まで低下したか
  3. ローソク足が縮小してきたか

といったことが挙げられます。

下げの過熱感が明らかに出ている局面で買い向かうことは悪いことではありませんが、深掘りするパターンに巻き込まれないようにしましょう。

全面安相場で気をつけること

最後に、株式市場が全面安となった際に気をつけたいことを2つご紹介しておきます。

冷静に状況判断すること

まず最も気をつけたいのは「悲観的になって狼狽売りする」という愚行です。

全面安では株価の下げも大きいので悲観的になりがちですが、資産状況が悪化するのは皆同じですよね。

ダブルインバースなど指数の下げで利益が出るような銘柄を持っていない限りは買いポジションを持っている誰もが含み損となります。

特に長期ポジションはそこからどんどん深掘りすることもあるので覚悟しておくべきです(経験者は語る)。

全面安では

  1. 資産ダメージがあると想定していないと冷静にはいられない
  2. 冷静にならないと状況判断が正確に出来ない

ということが言えるでしょう。

ポジション調整という意味での

  1. 含み損整理
  2. 買い戻し前提の適度な利食い売り

は良いのですが、くれぐれも狼狽売りをしないように気をつけましょう。

投機目線のリバウンド狙いはフットワークを軽くする

先ほども少し述べましたが、全面安で有望株を含めて軒並み株価が下がる状況ではリバウンド狙いの買いを行うことも多いです。

そんな時に気をつけたいのは「短期売買はフットワークを軽くする」ということですね。

全面安となるような状況下では市場も混乱しているので、ちょっとしたニュースで株価も反応しやすいでしょう。

  1. 上げたと思ったらすぐ下げた
  2. ザラ場の流れが大きく方向転換した
  3. 寄付きは高いのに大引けにかけて崩れた(寄り天になった)

ということは珍しくありません。

したがって中長期的な目線でないのであれば、利益が出たらすぐ売ることです。

下げたら買って上げたら売るというフットワークの軽さが大事なので覚えておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は株式市場の全面安についてお話しました。

起因から考えられる業種別の影響や個別株の状況が最も大事なので、悲観的にならず冷静に判断していきましょう。

また、株を売るなら狼狽売りではなくポジション調整という意味合いで行い、図らずも利食いすることになった株はあとで買い直すという手もありますね。

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