どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株主優待の中には長期継続保有をした人を優遇するケースがあります。
例えば通常であれば3000円相当の優待内容なのに、「会社が指定する期間を超えて継続保有すれば5000円相当までランクアップしてくれる」といったものです。
継続保有系の株主優待があることで会社と投資家の両方にメリットがあるわけですが、実際にもらう際の注意点もあります。
この記事では
- 継続保有の株主優待がもたらすメリット
- 継続保有の株主優待で注意すべき点
- 代表的な継続保有株主優待
について述べましたので、ぜひご参考下さい。
長期継続保有の株主優待がもたらすメリットとは
通常の株主優待は権利確定日に保有していればもれなくもらえます。
例えば3月が権利確定月であれば、3月最終営業日までに株が受け渡されるように保有すれば良いわけです。
企業側としては株主優待を実施することで
- 見た目上の株主数が増加する
- 会社の認知度が上がる
といったメリットがあり、東証一部上場へ向けた施策としても扱われます。
そんな株主優待制度には「長期継続保有によってランクアップする」というものがちらほら見受けられますよね。
継続保有条件の例としては
- 株主名簿に継続して何回載ること
- 株主名簿に継続して何年間載ること
というものがあるでしょう。
したがって、株主は必然的に長期保有をすることになり「株主の長期定着」というメリットが会社側に生まれます。
株が売却されずに長期保有されれば株価も安定しやすく、それを見た他の投資家達も魅力的に感じるかもしれません。
優待をもらう投資家としても利回りが上がるメリットがあるので、こういった継続保有の株主優待は増加傾向にあります。
ただし、逆に言えば一度始めた継続保有条件を
- 取りやめる
- 改悪する
といった際にはリスクとなり株価に大きな影響を与えるでしょう。
継続保有の株主優待目当てだった投資家層はあっという間に離れていくので、一度始めたらしっかりと会社側も継続しなくてはなりませんね。
株を継続保有する際の注意点
長期継続保有の株主優待ではどのようなことに注意すべきでしょうか。
単純に株を長く持っていれば良いのはわかりますが、知っておかなければならないポイントがあるのでご紹介しておきます。
株主番号が変わらないように気をつけよう
株主になることで「株主名簿」に名前が載りますが、その際には「株主番号」というものも割り振られます。
長期継続保有とみなされるには、この株主番号が会社の指定する期間変化しないようにすることが重要です。
多くの場合は中間決算や本決算の際に名簿が刷新されるようですが、この時に
- 株を売却していた
- 所有権や名義が変わっていた
という状況だと継続保有とみなされません。
株を売却してしまったというケースは論外ですが、よくある失敗に「貸株サービスを使っていた」というものがあります。
貸株サービスとは証券会社に持ち株を貸して金利を得るサービスですが、その際には所有権も移行されることに注意が必要です。
所有権が移行すると株主名簿に名前が載らず、継続保有のカウントが初期化される可能性があります。
貸株サービスの設定には「権利優先」というものもありますが、直前に所有権を戻しているだけなので継続保有にはならないケースが出てくると証券会社のHPでも記載されていますよね。
聞いた話では「中間決算や本決算など、会社側が株主名簿を刷新する時期に保有していれば問題なかった」というケースもあるようですが、
- 会社側がいつ名簿を刷新しているか調べる必要がある
- どのように株主番号を管理しているか定かではない
という疑問点は残ります。
株主番号が一度変わってしまうとまた年単位で時間がかかるので、複雑なことはせずにおとなしく長期保有した方が良いでしょう。
ちなみに、貸株サービスを活用する際に100株だけでも手元に残しておけば株主名簿に自分の名前が載り続けます。
貸株サービスの利回りも魅力的ですから、継続保有の優待をもらうための最低単元数を残しながら併用してみてください。
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相続や名簿情報の変更
名義が変わってしまう可能性がある特殊なケースに
- 相続
- 住所や氏名の変更
があります。
例えば親御さんから株式を相続した場合、名義がほぼ確実に変わるので株主番号が変更される可能性が出てきますよね。
同様に結婚などで住所や氏名を変更した場合も株主番号が変わってしまうかもしれません。
後者は可能性として薄そうですが、前者は株主番号が変更される可能性は高いので証券会社に問い合わせた方が良いでしょう。
NISA口座から課税口座へ移管しても大丈夫?
NISA口座に配当や優待銘柄を入れている個人投資家は多そうですが、時期がきて課税口座へ移管しても継続保有特典はもらえるのでしょうか。
結論としては「もらえます」。
この根拠は「同一証券会社内」で「同一銘柄」を特定やNISAなど複数口座に置いても名寄せされるからです。
NISA口座で取得していれば、その取得日から最も近い名簿を基準に継続保有がカウントされるので問題ないでしょう。
ただし、優待を提供する会社によっては「一般口座をNISA口座に種別変更した場合は株主番号が変わる可能性あり」という記載があるので、該当ケースでは確認した方が良いですね。
というか、長期継続保有の条件は各社HPなどで定義しているので必ず読んでから保有を始めることが不可欠です。
中には記念優待など保有時期や年数まで指定されているケースもあり、その場合は条件に完全に合致していないともらえません。
例えばオリエンタルランドの場合だと
このように40周年記念優待として「2018年9月30日から2023年9月30日までのすべての基準日」と記載があります。
この場合は以前からのホルダーでなければなりませんし、一度も売却してはいけないことが伺えるので注意が必要です。
こういった会社ごとの縛りまで必ず確認してから継続保有するようにしましょう
おすすめされることが多い継続保有株主優待
最後に簡単ではありますが、長期継続保有によって優待ランクが上がる銘柄でおすすめされることが多いものをいくつかご紹介しておきます。
どれも有名かつ人気のある銘柄ばかりですので、ご存知でない方はぜひご参考ください。
- KDDI:5年以上の保有で3000円相当が5000円相当のカタログギフトになる
- トリドール:200株以上を1年以上保有すると年間14000円相当の割引券
- オリックス:3年以上の保有でカタログギフトがワンランクアップ(5000円相当?)
- クリエイト・レストランツHD:400株以上を1年以上保有で年間16000円相当の食事券
- ジャパンインベストメントアドバイザー:100株以上を1年以上で3000円相当、2年以上で5000円相当のクオカードおよび100株以上を1年以上保有で日本証券新聞デジタル版6ヵ月分(18000円相当)
ちなみに、2020年4月時点の株価でそれぞれの優待利回り目安を提示すると
- KDDI:1.5%
- トリドール:6.8%
- オリックス:4%
- クリエイト・レストランツHD:10%
- ジャパンインベストメントアドバイザー:14%
となります。利回り10%超えはかなり魅力的ですね!
まとめ
いかがでしたか?今回は継続保有特典の株主優待をもらう際の注意点についてお話しました。
最大のポイントは株主番号が変わらないように気をつけることです。
途中で売却してしまうのはもちろん、貸株サービスや相続などでも変わる可能性があるので気をつけましょう。
また、長期継続保有する際には会社側がどのような条件を出しているのか確認してから行い、定義に沿った保有を行って下さいね。
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