逆三尊とは?底でも天井でも形成される王道パターンを徹底解説!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資の世界には「底入れ」と呼ばれるチャート形状がいくつかあります。

例えば、

  1. 二番底
  2. なべ底
  3. やぐら底
  4. ダブルボトム
  5. トリプルボトム(逆三尊)

などが有名なチャート形状ですね。

今回はこのうちの「逆三尊」について解説します。

美しい形状で発生することが少ないチャートですが、その分信頼性の高い底入れチャートです。

ぜひご参考下さい。

    

逆三尊とは底入れで形成されるチャート

図のような値動きをしているチャートを「逆三尊チャート」と言います。

ちなみに逆三尊の読み方は「ぎゃくさんぞん」ですので覚えておきましょう。

逆三尊チャートとは一般に

  1. 底値圏で発生する底入れチャート形状
  2. 安値を3つ形成
  3. 安値の高さは 「③ > ① > ② 」の順に高い
  4. 高値を結んだラインをネックラインと呼び、ブレイクで上昇開始

といった特徴を持つもので、トリプルボトムとも呼ばれるチャートです。

ダブルボトムチャートと同じく、底値圏で発生すると期待値の高いチャート形状と考えられているので非常に人気があります。

実際に逆三尊チャートからトレンド転換するケースも多く、それなりに信頼性のあるパターン分析ではないでしょうか。

ネックラインについて

個人的には逆三尊チャートは二番底の延長線上にある底入れ形状だと考えています。

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というのも安値①~②の流れはまさに二番底そのものですよね。

そこからさらに安値の切り上がりやネックラインブレイクの要素を入れたのがトリプルボトムや逆三尊と言われるチャートというわけですね。

逆三尊チャートで重要なのは

  1. 安値②が安値①を下回り、ふるい落としの役目を果たすこと
  2. 安値③が安値①を上回り、買い需要の増加を示すこと
  3. トレンド転換を明確にするため、ネックラインをブレイクすること

の3点だと感じます。

底入れチャート形状はどれも「売りを吸収して買い手が優勢な状況を作り出す」ということが本質的な役割で、

  1. ふるい落とし
  2. ネックラインブレイク

などを確認することは必須だと考えます。

したがって逆三尊ではその形状でエントリーを考えるのではなく、

  1. 逆三尊を形成する過程
  2. ネックラインと現在値の位置関係

が大事です。

逆三尊が否定された場合の損切ライン

逆三尊はパターン分析であり、必ず大きく上昇するわけではありません。

いわゆるダマシのパターンもあるので

  1. 逆三尊が否定される可能性
  2. 逆三尊が否定された場合の損切設定

を考えておく必要がありますよね。

ちなみに、逆三尊の否定とは基本的には図で言う「安値②を下抜ける」ということ。

ふるい落としではなく、終値ベースで一番下の底を突き抜けていくようでは売りに勝っている状況とは考えられないからです。

したがって、そういった場合には「2つ目の安値の少し下に損切設定」をしてリスク管理しておきます。

「少し下」の感覚は個人差があるので、ご自身で考えてください。

リスク許容度によってどれくらいマージンを取るか考えておきましょう。

逆三尊とヘッドアンドショルダーズ

後述するように、逆三尊チャートは底値圏だけで出る形状ではないです。

時には高値圏で発生し、その値動きを追っている最中は「ヘッドアンドショルダーズトップ」を連想していることも多いでしょう。

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よく言われるのは「高値圏で山や谷を作る値動きが発生した場合は、安値や高値の位置関係に注目する」という判断方法です。

具体的には

  1. 2つ目の高値が1つ目の高値より高くつく
  2. その後の安値が大きく下がり、1つ目の高値を下回る

といった流れで相場が弱っている可能性を考えるわけです。

ただし、そこまで観察すると逃げ遅れていることも多いんですよね。

含み益もかなり目減りしていて、「もう少し待ってみようかな」なんて気にもなりかねません。

そのため、懐疑心が育つほどポジション調整は進めておくことがおすすめです。

というか、逆三尊チャートになるのかヘッドアンドショルダーズで終わるのかはチャートが進んでみないことにはわかりませんので。

結果がわからないのにポジションを放置するのは運の要素が強くなり、リスク管理がしづらいと感じます。

なるべく早めに調整し始めて、相場が上下どちらに行っても良いようにバランスを取っておくことが安定策ではないでしょうか。

逆三尊が天井で形成されたチャート

逆三尊チャートは一般に底値圏で発生するトレンド転換パターンです。

しかし、実際の相場では上昇局面の途中で発生することもあります。

例えば・・・

こんなチャートです。

このチャートは高値が「②  > ① > ③ 」の順に高いため、中期線割り込みの時点ではヘッドアンドショルダーズだと感じていました。

中期線を割り込む陰線では出来高もかなり増えたので、信頼性も高いパターンですね。

しかし、実際には

  1. そこから材料が発生して青矢印まで戻す展開になる
  2. 高値まで戻したことでトリプルボトムチャートに変化
  3. 赤矢印のギャップアップ寄り付きで買い転換
  4. 大陽線でブレイク

という流れになりました。

このように、ヘッドアンドショルダーズだと感じていても、材料などが絡みトリプルボトムチャートに変化するケースもあります。

また、トリプルボトムチャートに変化したからと言って必ず上がるともわからないので

  1. ギャップアップ寄り付き
  2. 重要な節目ラインをブレイク
  3. インパクトのある材料

など買い転換する要素をテクニカルやファンダ面から探すことも重要でしょう。

逆三尊で底入れしたチャート

では逆三尊チャートの実例をもう少し見ていきます。

こちらは長期線から割り込み、大きく下げたチャートです。

しかし、そこから逆三尊を形成しているのがおわかりでしょうか。

ポイントは

  1. 安値が「③ > ① > ② 」の順に高く、ふるい落としが入っている
  2. 安値は下髭の先端になっていて、一番低い安値②はアイランドリバーサル
  3. 安値②からの反発はギャップアップを伴い、強さが感じられる
  4. ネックラインブレイク時も「ギャップアップ寄り付き+大陽線」で買い転換を示唆

といった点ですね。

前述のようなトリプルボトムの基本的な要素を網羅しつつ、局所(安値)で底入れの酒田五法が併発しているのは頼もしいと感じませんか?

その後の値動きは・・・

このように長期線へ適度な調整を入れながら大きく反発し、最後は長い上髭で天井をつける流れになりました。

最後の大幅なギャップアップさえなければ、もっと高値まで目指せる流れだったのに少し勿体ない気がする逆三尊チャートの例ですね。

まとめ

いかがでしたか?今回は逆三尊チャートをご紹介しました。

二番底の延長線上としても、上昇局面のベース形成としても使いやすいチャート形状です。

特徴や意味合いを覚えて、ぜひ日々の売買に生かしてみてはいかがでしょうか。

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がありますのでご参考下さい。それではまた!