ETFでスイングトレード!おすすめ7銘柄と特徴で悩みを解決!

    

今回はETFでスイングトレードするなら押さえておきたいポイントをご紹介します。

スイングトレードを小型株で楽しんでいる方は多いかと思いますが、意外にもETFで楽しんでいる方は少ないようです。個人的にはETFでスイングトレードすることもおすすめで、これはキャピタルゲインを取るという意味合いだけでなく地合いの浮き沈みを感じ取るという点でも有効な方法でしょう。

この記事では

  1. ETFでスイングトレードするメリットとデメリット
  2. 米国株や日本株に連動するおすすめETF銘柄

などについて述べました。初心者さんは派手な動きから小型株のスイングトレードを好みがちですが、株にはいろいろな手段があるんだなということを感じ取ってもらいたいですね。

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ETFでスイングトレード

では最初にETFでスイングトレードするメリットやデメリットについて述べておきます。ETFには個別株のような派手さはないものの、逆に個別株にはない良さもありますので良い所と悪い所を知った上で活用してみてください。

メリット

ETFでスイングトレードするメリットは

  1. 指数の売買が間接的に可能となる(自動的な分散投資)
  2. あらゆる資金サイズに対応できる流動性
  3. 1株単位の売買が可能
  4. レポートやカタリストが把握しやすい

といったことが挙げられます。

そもそもETFとは上場型投資信託のことで、その多くは日経平均株価やS&P500など株価指数に連動した値動きを見せるというものが多いです。つまり通常は売買できない指数を間接的に保有することができ、

  1. 地合いの浮き沈みを利益機会としてにストレートに捉えやすい
  2. 指数を売買しているので個別銘柄の選定は必要ない
  3. 中長期保有に向いているETFであれば簡単に分散投資ができる

といったメリットが出てきます。中には特定の業種別指数に連動するといったものもありますが、一般的にスイングトレードの対象として扱われるようなETF銘柄は株価指数連動型でしょう。

この理由はスイングトレードを行う上でとても大事な流動性が関係しています。例えばスイングトレード銘柄として代表的な日経レバの板状況を見てみると・・・

日経レバETFの板状況

このように現在地付近にびっしりと注文が詰まっていてどのような資金サイズにも対応できる流動性だとわかりますよね。また、注文単位が1株ごとになっていることも特徴で、

  1. 1株ごと発注して細かくポジション取りや平均取得単価を調整
  2. 10株ごと発注して1ロット15万円目安に調整する
  3. 100株ごと発注して150万円分を目安にまとめて保有

という具合に戦略も多様化させやすいメリットがあります。流動性が高いETFは預かり資産も大きい傾向にあり突然の売買停止といったリスクを抑えることも可能ですね。

加えてETFには間接的に指数を売買しているという特性から「情報を集めやすい」という利点もあるでしょう。例えば日経平均株価に連動するETFであれば直近の方向性に関するレポートなどいくらでも出てきます。地合いの先行きに関する情報はアナリストだけでなく有名個人投資家からも得やすいので、自分でも見立てを持ちつつ信頼できる人を参考にするということもやりやすいです。

デメリット

ETFでスイングトレードする場合は個別株にはないデメリットもありますので紹介しておきます。代表的なものとしては

  1. 信託報酬によるコスト追加
  2. 指数に影響する要因が多い
  3. 小型株と比較すると値幅は小さめ

といったことが挙げられますね。

まず信託報酬についてですが、これは投資信託と同様に

  1. そのETFを運用している会社に対して払う報酬(名目は人件費などの経費負担)
  2. 運用の結果として利益が出ても出なくても負担する必要あり
  3. 一般的に基準価格の年率0.5~1.5%前後

という特徴を持つコストのことです。例えば先ほど例に挙げた日経レバというETFであれば2021年5月時点の信託報酬は年率0.88%となっています。この信託報酬は毎日発生するものなので日割計算の結果がコストとしてかかってくると知っておきましょう。

ただし、これは手数料に加えて別途請求されるものではなく「ETFそのものの純資産から差し引き、それを反映した基準価格を算出」という形で負担する仕組みです。1%前後の信託報酬をさらに365日で割っているのでかなり微々たるものですが、

  1. 気づかない内に負担している
  2. 保有すればするほど大きな負担となる

ということに注意ですね。ただし、この信託報酬は一般的に投資信託より小さく設定されていることが多いでしょう。

次に「指数へ影響する要因は多い」という点について。これはそのままの意味で、日経平均株価やS&P500などに影響する因子はとても多く数か月先・・・いえ数週間先の値動きですらあまり明確には捉えられません。例としては

  1. 米中問題など世界経済が抱えている問題や戦争懸念などの地政学的リスク
  2. 国内外で起きた大地震や洪水などの災害リスク
  3. 為替・金利・先物・仮想通貨などその他のマーケットに連動する金融リスク

などが代表的です。極端な話、今日の地合いが良くても今晩中にこういったことに関連したネガティブサプライズがあれば明日以降の地合いは急変してしまいます。

そのため見立てはあくまで「直近値動きから考えた場合に少し先の未来はこうなりそう」くらいのものとして考えたほうが良いです。そういった意味ではテクニカル分析ととても相性が良く、1週間内くらいの売買戦略を取るなら問題はないかと思います。

一応、誤解のないように言っておきますがETFは中長期保有に向かないという意味ではありませんよ。投資信託を毎月定額で積み立てている人がいるように米国株ETFをコツコツ買っている人もたくさんいます。しかし、逆に言えば将来どういった動きをするか見当もつかないからコツコツ買い増しをしているわけです。

スイングトレードは長期保有と違い保有期間を明確に設けるパターンもあるので、

  1. 保有期間を延ばすほど色々な要素に影響されやすくなる
  2. 自分の見立てになかった要素も出やすくなる

というイメージですね。

最後の「小型株と比べて値幅が小さめ」という点ですが、これはETFの特性を考えると仕方のないことではあります。例えば小型株でスイングトレードした場合、連続スト高や値幅拡大ルールがうまく絡めば短期的に倍々ゲームとなることもあるでしょう。しかしETFは指数を売買しているという特性上、そういった短期的に株価が倍になるということはほぼあり得ません。

2020年からの国内株式市場のように大きな落ち込みから急回復することで大きく株価が伸びるということはありますが、それでも・・・

ETFでスイングトレードしても大きな値幅は出づらい

1年くらいかけて大底から天井まで3倍ですね。ETFでは大きなロットを張ることも可能なので十分なのですが、値幅という意味では小型株に分があります。

ちなみにそれぞれのETFはそれぞれがベンチマークにしている指数と同様の特徴があり、例としては

  1. 日経平均株価:海外情勢で乱高下させられやすく、高値に上っても保ちあいやすい
  2. S&P500:押し目が浅くてすぐ復帰しやすい(長期的にじわじわ上がりやすい)

といった感じです。

ETFのスイングトレードにおすすめの7銘柄

では最後にETFでスイングトレードする場合におすすめの7銘柄をご紹介します。ざっくりとではありますが、今回ご紹介するのは

  1. 1570 NF 日経レバレッジ
  2. 1321 NF 日経225
  3. 1306 NF TOPIX
  4. 1557 SPDR S&P500
  5. 2040 NN NYダウブルETN
  6. 1540 純金上場信託(金の果実)
  7. 1671 WTI原油ETF

というおすすめ7銘柄です。

日本株ETFのスイングトレード銘柄

まずNFの日経レバレッジはおすすめ銘柄として非常に代表的なものですね。こちらは日経平均株価の値動きに対して2倍動くのが特徴で、2021年5月現在では

  1. 信託報酬:年率0.88%
  2. 純資産:約1600億円

となっています。スイングトレードでは国内株式市場の地合いを読みつつ

  1. 上昇トレンドの発生
  2. 直近でかなり効いている安値

を見計らって値幅を取っていく点が醍醐味です。デイトレでもスイングトレードでも活躍可能ですので、地合いに置いて行かれたくないという方はリストに組み込んで監視しておいた方が良いでしょう。

次に1321 NF 日経225について。先ほどの日経レバレッジは日経平均株価の2倍値動きするというETFでしたが、こちらは日経平均株価と同等の値動きをしてくれます。また、2021年5月現在では

  1. 信託報酬:年率0.1980%
  2. 純資産:約8兆円
  3. 分配金実績:1株あたり389円(2020年7月8日)

となっていて、日経レバレッジより信託報酬が低いだけでなく分配金ももらえます。これらに加えてレバレッジもかかっておらず純資産も大きいことから、長期保有を視野に入れつつスイングトレードも楽しめるという点がメリットです。

最後は1306 NF TOPIXについて。ETFには日経平均株価だけでなくTOPIXに連動するものも存在します。それがこのNF TOPIXで、当該指数に連動した値動きをすることが特徴です。2021年5月現在では

  1. 信託報酬:年率0.0968%(純資産額によって変化)
  2. 純資産:約15兆7000億円
  3. 分配金実績:10株あたり3290円(2020年7月10日)

となっています。最低取引単位は10株となっている点に注意ですが、NF日経225と同様に分配金がもらえるのでスイングトレードだけでなく中長期保有も可能です。

米国ETFのスイングトレード銘柄

ETFには国内株式市場だけでなく米国株式市場に連動する銘柄もあります。例えばSPDR S&P500はS&P 500の値動きに連動する特徴を持っていて、2021年5月現在では

  1. 信託報酬:年率0.0945%
  2. 純資産:約33兆円
  3. 分配金実績:1株あたり1.58米ドル(2020年12月21日)

となっています。ちなみに分配金の支払い基準日は3・6・9・12月の各第3金曜日から2営業日後です。

米国株式市場の推移を観察しているという方も多いですが、こちらのETFを活用すれば間接的に日本円のまま売買することが可能となります。流動性も申し分ないですが、日本株に連動するに比べると少し劣る印象です。

スイングトレードでは米国株の動きを勘案しながら「押し目⇒上昇」を切り取り、うまく乗れれば少し長めに保有してみるのがコツだと思います。

次に2040 NN NYダウブルETNについて。米国株にはS&P500と並ぶ主要株価指数としてNYダウがありますが、NN NYダウブルETNは当該指数に対して2倍の値動きをするよう設計されたETNです。

ETNとは上場投資証券と呼ばれるもので、特定の指数などに連動する商品という点では同じ特性を持っています。ETFと比較した際の最も違う点は「値動きを連動させるための裏付け資産を持たず、発行元に信用リスクがある」というところでしょう。

一応、発行体には厳格な上場審査条件がありますがETFと比較すると長期的に大きな額を保有するのは怖いですね。加えてNN NYダウブルETNは日経レバレッジと同様にレバレッジによる減価もあります。2021年5月現在では

  1. 信託報酬:年率0.88%
  2. 純資産:約200億円

という状況であることや分配金がないことなども考慮するとスイングトレード向きのETNと言えます。したがってNYダウの値動きを観察した上で、ここだというタイミングがきたらスイングトレードしてみるという活用方法がおすすめの銘柄です。

コモディティETFのスイングトレード銘柄

ここまで株価指数に連動するETFばかりおすすめしてきましたが、実はそれ以外にも金というコモディティに連動する銘柄もあります。例えば1540 純金上場信託は「金の果実」という愛称で呼ばれていて、2021年5月時点では

  1. 信託報酬:0.44%
  2. 純資産:約1400億円

という状況です。特筆すべきは金の値動きを読みながらスイングトレードができるだけでなく、一定の受益権口数があれば金(ゴールド)現物にも換えられるという点でしょう。

2019年以降ではリスクヘッジの方法として金取引がさかんに行われていますが、その裏には手数料や保管コストもあります。その点で純金上場信託のようなETFは余計なコストがないので気軽に金価格のスイングトレードが可能です。

加えて金の果実では、万が一の場合は現物交換という逃げ道もあるのでかなりの流動性が保たれています。

他にもETFには原油に連動する値動きを持つ銘柄があり、それが1671 WTI原油ETFです。この銘柄は円換算した米ドル建てWTI原油先物に連動した値動きが特徴で、2021年5月時点では

  1. 信託報酬:0.935%
  2. 純資産:約750億円

という状況になっています。原油先物はそれ自体が大きく変動しやすい性質を持っていますので、それに連動した値動きをするこのETFもまたスイングトレード向きのおすすめ銘柄でしょう。

ただしどちらかと言えば初心者向きではないので、あくまで話題になりそうな時期のみを狙って遊びで触る程度が良いかもしれません。また、原油連動銘柄は個別株にもあるので不安であればそちら側を触ってみるのも良いですね。

まとめ

今回はETFでスイングトレードをするという角度から色々と述べてみました。ETFには個別株が持っていないメリットもあればデメリットもあります。しかしうまくスイングトレードに活用すれば地合い変化に対応しながらコンスタントに売買可能となることは確かです。

基本的には日米の株価指数に連動する銘柄を触ることになりますが、値動きの連動対象としては様々なものがありますのでぜひご自身でも色々と調べてみるのもおすすめですよ。同じ連動対象でも大きく流動性・純資産額・信託報酬・分配金などが違いますので用途を吟味しながらスイングトレードに活用していきましょう!

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