ソーサーボトム(トップ)とは?保ち値の重要性を教科書とは違った視点で解説!

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資の世界にはチャート形状のパターン分析という考え方があります。

多くの方が活用しているような代表的なパターンとして、ダブルボトムやカップウィズハンドルなどが挙げられるでしょう。

今回はそんなチャートパターン分析の中からあまり語られることのない

  1. ソーサーボトム
  2. ソーサートップ

についてご紹介します。

ソーサーボトムとソーサートップは解釈が若干難しいのですが、覚えておいて損はないものです。

大きな上昇の後に値動きを見返すと、実はこんなところでソーサーボトムになっていた!なんてこともありますよ。

形状と値動きのポイントだけであれば簡単に覚えられますし、ぜひ意識しながら色々なチャートを観察してもらいたいと思います。

    

ソーサーボトムとは

まずはソーサーボトムをシェーマで見ていただきます。こちらをご覧下さい。

ソーサーボトム

ソーサーボトムの「ソーサー」はお皿という意味です。

シェーマを見ていただければ一目瞭然ですが、お皿のように平べったく安値を形成していることが特徴でしょう。

値動きのポイントとしては

  1. カップウィズハンドルに比べて押しが浅い
  2. 保ち値のような横ばいイメージが強い
  3. 出来高は減少し、ブレイクで増加する

といったことですね。

基本的な意味合いは「値動きを調整した後に株価を持ち上げる」ということなので、ソーサーボトムを形成していると判断した場合には買い向かうことになります。

具体的にはお皿の安値で保ち合っている所でコツコツと買い増すケースが多いです。

ただし、経験的にはソーサーボトム様の浅い押しを形成しながらその中で逆三尊を描いているケースもあるので、一概に丸みを帯びた底形状にはならないかもしれません。

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下落から形成するパターンという認識もある

ソーサーボトムは、一般的には下落から形成するもので団子天井と同じだと考えられていると思います。

実際にソーサーボトムやソーサートップはなべ底や団子天井を意味する「ラウンディングターン」や「ラウンディングトップ」とも呼ばれているので、教科書的にはそちらの方が正しいかと。

しかし、個人的にはそれよりも「ある程度の上昇からソーサーボトムを形成した方が良さそうだ」と感じていて、なべ底や団子天井とは区別して考えています。

それゆえに冒頭シェーマも上昇パターンで提示した次第です。

うまく言えませんが、

  1. 底値をつけてぐぐっと反発してきた
  2. ある程度の上昇から値動きが鈍くなる
  3. そのまま保ち値となり、それなりに経過
  4. じわじわと値を戻して高値を更新

といった流れを想像したいので、ソーサーボトムであろうと上昇が良いのです。

最も大きなポイントは保ち値となることでしょうね。頻度は多くありませんが、ここが大きなポイントです。

この時に、もしじわじわと高値まで昇って保ち値になるケースでは後述するソーサートップを形成しているのかも?とイメージします。

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ハンドル(取手)つきパターンもある

ソーサーボトムにはカップウィズハンドルのようなハンドル(取手)部分がついているケースもあります。

ソーサーボトムのハンドルつき

ハンドル部分がついているケースでは

  1. 直近高値が見やすくなる
  2. 本格的なブレイク前の売り圧力チェック

といった要素があるので、よりブレイクエントリーしやすいです。

この時の高値ライン(シェーマで言う青線)をネックラインと呼び、そのチャートを見ている投資家達が意識しやすい高値であると考えられます。

したがって、ネックラインを超えたタイミングもエントリーポイントとなるでしょう。

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ソーサートップとは

ソーサーボトムを逆にしたチャートパターンをソーサートップと言います。

ソーサートップ

ソーサートップは高値で売り抜けているという意味合いが強く、それが終わると下落が始まるというパターン分析ですね。

ソーサーボトムもソーサートップも丸みを帯びた形状から窓開け上昇もしくは窓開け下落が生じた場合には注意が必要です。

その窓開けをトリガーにトレンドが転換する可能性があり、転換点となりやすいでしょう。

逆に言えばなべ底や団子天井と同様に、窓開けする値動きを見てインするという考え方もあります。

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ソーサーボトムの実例チャート

では実際のチャートでソーサーボトムを見てみましょう。こちらをご覧下さい。

ソーサーボトムの実例チャート

このチャートは

  1. 青枠でなべ底を形成して底打ち
  2. そこから上昇して赤線でソーサーボトム
  3. ソーサーボトムをブレイクして一段高へ

という流れです。

ポイントはなべ底とソーサーボトムの押し具合が違っていることと、ソーサーボトムでは保ち値感が強いことですね。

また、ソーサーボトムをよく見ると赤線を抜けたあとに一度下げてハンドル部分を形成しています。

そのネックラインを超えてから勢いがついていて、あっという間に上に行ってしまいました。

この平べったくも丸みを帯びた形状こそがソーサーボトムであり、なべ底に類似しつつも少し違った要素を持っていそうだと考えるケースです。

要は浅い押しながらも比較的長めに保ち合うことで調整の効果があり、その後の上昇に寄与しているのだと思います。

上記の例でもソーサーボトム期間はおよそ2ヶ月弱あって、その間に辛抱できず売ってしまう方も多いのではないでしょうか。

ソーサーボトムの中で買う人もいれば、その後に一段高となる可能性があるのに売ってしまう人もいるということです。

滞在期間が長いので資金効率は悪いのかもしれませんが、期待値としては大きいと思います。

浅い押しに対する解釈

ところで、ソーサーボトムの浅い押し具合を見てどう感じますか?

上昇から浅めに押し目を形成するケースでは、2つのことがイメージできると思います。

  1. 浅い押し目では調整が不十分となる可能性あり
  2. 押しが浅いということは売られない強さがある

上記はどちらもチャート上であり得る話だと思いますが、一番目はソーサーボトムを形成する期間が長くなれば解消されるはずです。

二番目もそれなりの期間においてソーサーボトムが形成されればより際立つので、どちらも意識しつつ「ソーサーボトム形成期間」に注目するべきではないでしょうか。

ソーサートップの実例チャート

では次にソーサートップの実例チャートを見てみましょう。こちらをご覧下さい。

ソーサートップの実例チャート

このチャートは

  1. 大きく上昇したあとに連続陽線でソーサートップを形成
  2. ハンドル形成後、ネックラインを割り込み下落開始

という流れです。

ハンドル付きソーサーボトムをひっくり返したような形状ですが、株価水準が比較的高いことと陽線割合がやたらに多いのに株価が上がらず保ち値になっていることがポイントではないでしょうか。

上昇過程で陽線割合が高いことは良いことですが、高値かつ保ち値で陽線連続になっていることは個人的に良い経験がありません。

買い目線で保ち値を監視する場合、そこで多くの方に売ってもらわないと困るわけなので、適度に陰線と混合されている方が望ましいでしょう。

そういった意味でも、このチャートはソーサートップとして認識しながら見たい例だったと思います。

まとめ

いかがでしたか?今回はソーサーボトムとソーサートップについて解説しました。

ソーサーボトムとソーサートップはどちらも上昇からの流れを見たいパターン分析です。

教科書とは少し違った解釈ですが、私にとってはこちらの方がしっくりきています。

ソーサートップもソーサーボトムも保ち値が大きなポイントで、形状以外にも安値形成の流れを考えることがコツでしょう。

浅い押しに対する解釈も色々とありますが、数か月くらいの保ち値で解消されると思います。

焦らずじっくりと観察していきたいところですね。

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