株の売り時を決める単純な考え方とそこに影響する5つの要素とは?

    

どうも、ひげづら(@higedura24)です。

株式投資を始めてしばらくすると「段々と買うポイントが定まってきたな」となる方も多いことでしょう。

最初は悩んでいた「株の買い時」問題も落ち着いてきて、含み益が出ることも増えてくるはずです。

すると今度は「株の売り時」問題が出てきます。

これは株式投資あるあるだと私は思っていて、

  1. 損切りに悩み
  2. 買い時に悩み
  3. 利食いで悩む

という流れは多くの方が経験するのではないでしょうか。

そこでこの記事では、株の売り時にフォーカスして自分の経験をもとにお話しました。

  1. 株の売り時における根本的な考え方
  2. 売り時に影響する5つの要素
  3. 保有株が急騰した時の対応
  4. 売り時を考えるためのコツ

について述べましたので、ひとつの考え方としてご参考下さい。

    

株の売り時に対する根本的な考え方とは

まず株の売り時に対する根本的な考え方を述べます。

それは「自分が満足できればどこで売っても良い」ということです。

これは特に利益確定に関する事ですが、株式資産は誰のためでもない自分の財産ですよね。

したがって1万円で利食いしようが、10万円で利食いしようが、100万円で利食いしようが自分が満足できるかだけの問題でしょう。

具体的な売り時要素は後述しますが、基本的にはいつでも良くて、だからこそ難しく性格が出やすいのだと思っています。

株の売り時を利食い目線で述べるとすれば、悩む理由は「なるべく儲けたいから」ですよね。

そういった意味では、基本的には株価(数字)で考えずに流れや勢いを見てあげることも大切でしょう。

例えば、株をやっているとよくわからないけど持ち株が注目されるということがあります。

自分が考えた理由とは違った部分で市場の注目が集まって、思わぬ含み益になることもあるでしょう。

そういった時は売りたい気持ちをぐっとこらえて、売り時をじっくり待っても良いと思います。

市場全体から注目の的になっていれば思った以上に利益が出ることも多いので、売り時はとことんズラすことを考えたいわけです。

逆に、いくら株価が割安でも全然見向きもされないまま損失が増えることもあります。

そういった場合は想定していた時間軸にもよりますが、売り時を早めてどこかで買い直すことも考えられるでしょうね。

当初の想定がどのようなものだったかも大事ですが、こういったことはわかっていても難しいです。

損切りは慣れれば難しいものではないですが、特に利益確定は後悔も多いですね。

株価がどこまで上がるか(下がるか)は誰にもわかりませんが、自分が納得のいく売買に出来たかどうかを考えたいです。

株の売り時に影響する5つの要素

次に、株の売り時に影響する5つの要素について述べます。

これらも株の売り時に関する基本的な話なので、出来ていない場合には改めておくことがおすすめです。

資金管理

最初に考えておきたいのは資金管理です。

これは保有中の心境や売り時の決断力に関係すると思っています。

例えば、

  1. レバレッジなしの現物取引で含み損
  2. 最大レバレッジに近い信用取引で含み損

のケースで比較した場合、心理的に決断をせまられるのは後者の方ですよね。

なぜなら信用取引には

  1. 返済期限
  2. 保有中の金利負担
  3. レバレッジをかけたことで通常より大きな含み損額
  4. 信用維持率低下による追証

などが関わってくるからです。

株価が下がれば下がるほどこの苦しみは強くなり、現物取引だったら冷静でいられた場合でも焦って投げ出してしまうことは十分に考えられます。

無謀な資金管理のもと購入しているとメンタルに悪影響を及ぼし、売り時判断を鈍らせることは肝に銘じておかなければなりません。

株の買い方に関するお話になってしまいますが、まずは自分の資金がいくらなのか再確認することです。

その上でそのうちのどれくらいの割合を1銘柄に投入するのかを考え、それを何銘柄で並行するのか。

ここが固まっていれば、資金管理のせいで売り時判断を間違える可能性も低くなります。

分割売買

買おうと思っていた株を買おうと思っていた金額だけ1回で購入してしまう初心者さんも多いですが、これはあまりおすすめできるものではありません。

前述のように株価がどこまで動くかなんて誰にもわからないので、最低でも2回に分けて売買すべきです。

自分が買ったところからさらに株価が下がれば取得単価を下げられるので、売り時を含み益ベースで考えやすくなるかもしれません。

もちろん自分が買ったところから株価が上がってしまうかもしれないですが、その場合は無理に残りの資金を投入する必要もないでしょう。

また、分割売買は株の売り時にも同じ事が言えます。

自分が利食い売りを入れたいと考えた時、まずは半分だけ売りましょう。

そうすれば「早く売りたい」という気持ちと「まだ様子を見て利益を伸ばしたい」という気持ち両方に寄り添うことができます。

リスクをなるべく減らすという意味でも「二度に買うべし二度に売るべし」を実践し、なるべく売り時を含み益ベースで考えられるようにしましょう。

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売買時間軸

株の売り時は当初予定していた保有期間にも左右されます。

例えば、デイトレのつもりで売り時を探っていたのなら当日中に処理することが原則です。

3ヶ月後の決算に向けて保有したのなら、株価が大きく下がらない限りその付近まで引っ張ります。

20年後の老後に向けてコツコツ集めているのなら、損切りも利食いも考えないこともあるわけです。

売買時間軸は「どのようなつもりで売買したのか」という理由に言い換えられ、その目的に沿った売り時を考えることも大事でしょう。

目的を達成できれば冒頭で述べた「自分が満足できる売り時か」という点をクリアできますし、株式投資の経験値も上がっていくというものです。

ちなみに売買時間軸を変更したいと考えることもあるでしょうが、

  1. 利益確定:伸ばしても良い
  2. 損切り:伸ばしてはいけない

と考えています。

例えば「短期売買のつもりだったけど株価の勢いが増したから利食いを伸ばす」は良いですが、「損切りラインまで来たけどもう少し待てば戻りそうだから見送る」はダメです。

株の売り時ではリスクはしっかりと限定し、リターンを伸ばす考え方を持ちましょう。

テクニカルと需給

これは主に短期売買に言えることですが、チャート上に出る売りシグナルを見抜くことも大切です。

例えば代表的なものとしては

  1. 高値圏で出来高急増の大陰線が発生し、1週間ほどのローソク足全てをはらんだ
  2. 出来高急増の長い上髭が発生した
  3. 高値圏で出来高急増したのにローソク足が小さく、高値も更新されない

といったものが挙げられます。

もちろん必ずしも株価が下がるわけではないですし、高値圏での攻防をこなして上の価格帯に進むこともあるでしょう。

ただ経験的には上記のケースでは株価がもみ合ったり急落するケースは多いと思います。

また、銘柄の需給状況という意味では信用取り組みも大事ですよね。

例えば上昇トレンド中に信用倍率が高くなり、その状態で株価が一気にたたき落とされた場合は注意したいところです。

株の売り時と信用倍率

信用買いをしていた人の中に含み損を抱える人が増え、需給状況が悪くなっている可能性も考えられます。

上昇トレンド中の信用買い増加は自然なことですが、あまりに高くなっている状態で決算などの分岐点をまたぐのは怖いですよね。

そういったケースではリスク回避のために早めに売り時を考えた方が良いかもしれません。

自分がどこに重きを置いて売買しているかにもよるでしょうが、テクニカルや需給状況も売り時に影響するでしょう。

売買全体のビジョン

株の売り時に悩む方で多いのが売買全体のイメージを持っていないというパターンではないでしょうか。

短期売買なら「このくらいまでは値幅を取りたい」と考えた方が良いでしょうし、長期目線でもある程度のゴールが欲しいところです。

例えば、時価総額や市場規模から売り時を考えることも可能でしょう。

  1. この企業が事業を行っている市場規模はどれくらいか
  2. そのうちどれくらいのシェアを現状で占めていて、将来どれくらいに成長しそうか
  3. シェアから換算される売上高はどれくらいの規模か
  4. 売上高から利益として残るものはどれくらいか(売上高営業利益率)
  5. 現状から時価総額がどれくらいに成長しそうか(株価に換算)

という過程を踏めば、ある程度の売り時も目安が持てそうですよね。

まずは自分なりの考え方を持つところから始め、そこから目標株価や時価総額を割り出していくこともおすすめです。

どのような過程でも良いですが、売買全体のビジョンを持つようにしましょう。

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急騰時の売り時はどうするか

冒頭でも少し触れましたが、皆さんは持ち株が突然急騰を始めるというケースを経験したことがあるでしょうか。

突然ストップ高されると何があったか調べるのが普通で、そのあとは

  1. この材料がどれくらいの強さを持っているのか
  2. 翌営業日以降も急騰が続くのか

といったことを考えると思います。

もし急騰が継続されるようなら売り時をズラしたいでしょうし、明日株価が下がってしまうならすぐにでも売りたいはずです。

急騰理由はもちろんですが、ここで考えたいのは

  1. 時価総額
  2. ストップ高時の状況
  3. 25日移動平均線からの乖離率

だと思います。

例えば時価総額が2000億円の銘柄がストップ高になったのと、時価総額20億円の銘柄がストップ高になったのでは大きな差があるでしょう。

結論的には同じような大きさの材料でも低時価総額の方が連続ストップ高になりやすいので、急騰が継続する期待値も大きいです。

急騰時の売り時

また、ストップ高にも

  1. 大引けまで特別気配が継続されるケース
  2. ザラ場で特別気配が解除されて下落するケース

がありますが、これは大引けまで特別気配が継続された方が急騰継続の期待値が高いでしょう。

ただしいくら時価総額が小さくても、急騰が続いて25日移動平均線から30%も50%も乖離すれば過熱感が出るのは仕方ないことですよね。

過熱感が出れば当然売られる可能性が高いわけですから、売り時を考えざるを得ません。

急騰時の理屈は色々とありますが、確実に言っておきたいことは「恐ければ売ってしまうこと」です。

メンタル的にも

  1. 利益を得ながら売り時を間違えたと後悔するケース
  2. 利益が出ていたのに損失に変化して後悔するケース

ではどちらがマシかは明白でしょう。

人間の心理としては元々あったものが無くなった方がつらいですし、そもそも損するとやるせない気持ちが強いです。

怖ければ急騰してラッキーとすぐ売ることですね。

株を実際に売る時のコツ

最近ではAIやビッグデータに基づいた運用もされているようです。

真実かはわかりませんが機械による売買でもちゃんと利益が出ていて、もう新しい時代がすぐそこまできていると聞いたこともあります。

もし本当に機械売買で大きな利益が出ているとすれば、それはなぜでしょうか。

私が思うに機械には

  1. 膨大なデータによってやることが決まっていて、行動も正確
  2. ルール遂行するという目的しかなく、そこに感情はない

からだと思います。

むしろ市場が大きく傾いてくると操っている人間の方がスイッチを切ってしまいかねない・・・とそんなことさえ思ってしまいませんか?

人間は動物の中で最も複雑な感情を持っていて、そこが良いところでもあるのですが投資に関しては悪さをする部分でもあります。

だからこそ、その点を意識して行動してあげるしかないでしょう。

例えば、すぐ売りたい気持ちをぐっと抑えて指値を使うことは自分の感情を抑えるための初歩中の初歩です。

値動きの勢いを考えて、いつもよりあと10円や20円上に指値を置けば少しでも利益を伸ばせます。

また、指値位置をどこに置くかは普段の傾向として

  1. 早売りなのか
  2. 遅売りなのか

を考えなくてはなりません。

これは過去の売買記録もそうですが、普段から自分が売ったあとの株価推移を確認しておくことがひとつのコツだと思います。

要するに「自分の癖を知った上でなるべく良い方向に行きそうな売り時を探ること」が大切ではないでしょうか。

一概には言えませんが、売った後に株価が上がることが多ければ指値も遅らせるべきでしょうしその逆もまた然りです。

株価の流れや自分の癖を考慮した上で良い売り時を探っていきたいですね。

まとめ

いかがでしたか?今回は株の売り時について考えを述べました。

売り時は根本的に自分が満足できればそれで良いのですが、その前に考えておきたい要素もあります。

また、自分の傾向を知った上で工夫をしてなるべく一時の感情に惑わされないような対策も効果的でしょう。

売り時を間違うと後悔しますが、次につながるように売った後の株価推移もしっかりと観察したいところですね。

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がありますのでご参考ください。それではまた!