どうも、ひげづら(@higedura24)です。
株式投資をする上で、投資した企業の業績が伸びていってくれるかは重要な問題です。
なぜなら事業がうまくいかなければ1株あたりの利益も伸びず、株式としての価値は上がらないからですね。
事業がうまくいくかどうか判断するためには企業の
- 収益力
- 資産効率
- 資本効率
といったものを考慮して、企業の稼ぐ力を評価する必要があります。
株式投資の世界にはそういった収益性を評価するための指標が用意されており、様々な角度から評価できるようになっているのはご存じでしょうか?
この記事では収益性指標についてまとめましたので、まだご存じない方はぜひご参考下さい。
ROEは株主のお金でどれだけ効率的に稼いでいるかがわかる
もっとも有名な資本効率を表す収益性指標としてROE(自己資本利益率)があります。ROEは
- ROE(%)=当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
で計算され、「株主のお金を活用してどれくらい効率的に稼いでいるか」を表しています。
国内市場に大きな資金を流入させてくれる外国人投資家達はこのROEが好きで、非常に重視している傾向があるんですね。
ROEはそういった背景から国内の投資家も注目している収益指標です。
また、株式会社における自己資本とは「株主のお金」という意味合いが強いので投資家に関係性が深い指標だとも考えられています。
ROEが高いほど効率的に稼いでくれる企業として好まれますが、「企業側である程度の操作ができてしまう」ということは注意点として知っておかなければなりません。
株主に対してお金を還元することでROEを高める場合は良いのですが、財務レバレッジを高めてROEを操作するケースは注意です。
ROEの詳細や目安などは
で解説していますのでご一読ください。
ROAなら資産全体で効率的に稼いでいるかがわかる
ROEと並んで有名な資本効率を図る収益性指標としてROA(純資産利益率)があります。ROAは
- ROA(%)=当期純利益 ÷ 総資産 × 100
で計算され、「自己資本と他人資本を合わせたお金で効率的に稼いでいるか」を表しています。
ROEでは株主のお金だけを見て収益性を測っていましたが、ROAでは借入金などの他人資本も含めて収益性を測っているのがポイントです。
ROEだけを見ていると財務マジックに引っかかってしまうこともありますが、ROAを組み合わせてあげると財務レバレッジなどの変化に気づきやすくなります。
財務レバレッジが大きくなりがちな業種など、銘柄ごとに特徴もありますが基本的には組み合わせて活用することがおすすめです。
ROAの目安や詳細についてはROE・ROAとは?違い+両方見ないといけない理由を解説!で解説しています。
ROICは少ない投下資本で効率的に稼いでいるかがわかる
ROE・ROAに並んで資本効率を図る収益性指標にROIC(投下資本利益率)があります。ROICは
- ROIC(%)=税引き後営業利益 ÷(株主資本+有利子負債) × 100
で計算され、「株主のお金と負債を併せて本業でどれだけ効率的に稼いでいるか」を表しています。
計算式を見てわかるように、負債がない場合は分母が小さくなりROICが上昇しますよね。
つまり、負債を多く抱える必要のない業種や財務的な安全性が高い企業ではROICが高くなる傾向にあるというわけです。
言い換えると投下する資本が少なくて済む企業は効率的に本業で稼いでいけるということになり、ROICを見れば固定資産比率が小さそうだなといった傾向もなんとなくわかってしまいます。
ROE・ROAと併せて活用してあげるとより収益性を担保できるので非常におすすめです。
ROICの目安な詳細についてはROIC(投下資本利益率)とは?ROE・ROAとの使い分けを解説!で解説。
売上高営業利益率は本質的な収益性を表す
本質的な収益性を測る指標として売上高営業利益率があります。売上高営業利益率は
- 売上高営業利益率(%)=営業利益 ÷ 売上高 × 100
で計算され、「売上高のうちどのくらいが本業利益として残ったのか」を表しています。
営業利益の計算には原価や販売管理費などが差し引かれているため、売上高営業利益率が高いと原価効率や販売効率が良いことも多いです。
細かい話を抜きにしても、「売上の何%が利益として残るのかがわかれば、本質的な収益性が高いかどうかが測れそうだな」と想像がつくわかりやすい指標でしょう。
一般的に本業がしっかりと効率的に利益を出していない企業は投資家から嫌われる傾向にありますので、そういった意味でも売上高営業利益率は重要です。
原価率などは業種によって大きく差が出る部分ですので、売上高営業利益率を見ていれば原価効率が悪い業種に投資する確率も減ります。
こういった背景から、シンプルに本質的な収益性を表してくれる非常に優秀な指標だと考えられますね。
ちなみに営業利益を経常利益や純利益に変えて計算すれば売上高経常利益率や売上高純利益率になります。
売上高営業利益率の詳細は売上高営業利益率は株式投資で重要!事業効率を考えていますか?で解説。
売上債権回転率
企業がモノやサービスを売った時に、すぐに現金をもらえることは少ないです。
そのため、売上代金をいかに効率良く回収するかは経営効率や財務安定の面から重要な要素なんですね。
そこで、売上債権回転率という指標でいかに効率良く売上債権を回収しているかを測るわけです。売上債権回転率は
- 売上債権回転率(回転)=売上高 ÷ 売上債権
で計算され、「売掛金などの回収にどれくらいかかったか」を表しています。
売上債権回転率が高いほど効率良く売上代金を回収していると考えられるので、経営効率が良いと判断できますね。
売上があってもそれを売上として徴収できなければ黒字倒産もあり得るので、財務安全性を見る上で大切な考え方です。
売上債権回転率の詳細は売上債権回転率とは?経営効率の良い株に投資しよう!で解説。
まとめ
いかがでしたか?今回は収益性指標についてまとめました。
株式投資をする上で収益性は非常に重要な要素ですので、まんべんなく活用して色々な角度から収益性を評価して下さいね。
株式投資の世界には収益性以外にも割安性や財務安全性指標を測る指標もあります。それぞれの指標については
でまとめていますのでこちらも併せてご参考下さい。それではまた!