株式投資を行っていて必ず生じる状況、それは「含み損」ですよね。特に特定銘柄の含み損があまりに大きくなったり、ひとつひとつは大したことがなくても総合的な含み損が膨らんだ状況はつらいものがあります。
そんなつらい含み損に耐えている時、みなさんはどんな対処法を取っていますか?この記事では含み損が大きくなった場合に考えられる
- 3つの対処法
- 1つの教訓
についてまとめました。
特に株初心者さんでは、思わぬ含み損を抱えてしまうとどうしたら良いかわかりませんよね!そんな時は無理に耐えるのではなく、この記事に書いた選択肢の中から自分に合っているものを選んでみてはいかがでしょうか。
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つらい含み損の対処法とは
含み損とは「保有銘柄の値下がりによって抱えた、まだ確定されていない損失額」のことです。
例えば株価1000円で100株買った銘柄が、株価900円まで落ち込んだ場合は
- (1000円×100株)-(900円×100株)=10000円の含み損
という計算ですね。
当たり前ですが、この含み損は
- 何円で買ったのか
- 何株買ったのか
によって左右されるわけです。
つらい含み損に耐えているケースはこのどちらかが大きい状況だったと言い換えられます。
1銘柄あたりの含み損が小さくても、複数銘柄を合計してつらいと感じるなら同じことです。
含み損を抱えた現状がとてもつらいものだとしたら、株を買ったスタート地点で見誤っている可能性がありますね。
とはいえ、抱えてしまった含み損は仕方がないのでこの状況を打破しないといけません。
無理して耐えるのも良いですが、まずは含み損の対処法を考えましょう。
おすすめの手順としては
- まず売買目線と含み損の度合いを再考する
- その上で損切り・買い増し・放置を選択する
というものです。
売買目線と含み損の度合いを再考する
そもそもですが、もしその含み損銘柄をデイトレやスイング目的で買っていたのなら耐える必要はありません。
ばっさりと今すぐに損切ってください。
というのも、基本的にはデイやスイングには損切り設定は付きものだからです。
もしあなたが
- 損切り設定をせずにトレードをした
- 損切り設定したのに守らずに耐えている
という状況であるなら、それは含み損に対する基本的な対策を怠っているので継続して持つべきではありません。
損切り設定をしていないにせよ、現状でつらいと感じる額の含み損になっているわけですから、それは許容できる損切り設定を超過していると考えて良いでしょうね。
短期的なトレードではなく、長期目線の銘柄における含み損で耐えているのならそれが許容できる度合いなのかを考えて選択肢を変えていきます。
この時の「許容できる度合い」という表現は抽象的ではありますが、基本的には「それを抱えたまま有意義に私生活を送れるかどうか」です。
含み損があることによって
- 気になって夜も眠れない
- 仕事も手につかない
- 家族や恋人とも楽しく話せない
- 周囲の人に八つ当たりしてしまう
といった状況であるならば、間違いなく損切り対処をした方が良いですね。
本業があるのに含み損がつらいがために手につかない場合、職場での評価を落としかねません。
また、株が原因で家族や恋人との関係性が悪くなっても悲しいですからね。
無理に耐えるのではなく潔く損切りする
実は私も株式投資をやっていてつらい含み損を抱えた経験があります。
その時の含み損は100万円超でしたが、当初は短期売買の予定だったので想定外の含み損額で非常に焦りました。
というのも突然のネガティブサプライズによってストップ安が2連続したんです。
幸いにも2日目は寄りついてくれましたが、一気に含み損が大きくなったことでかなり気が動転していたことを覚えています。
家族に話しかけられても上の空でしたし、ご飯もおいしく食べられない。
ベッドに入ってもその銘柄のことばかり考えてしまって眠れませんでした。
朝8時過ぎにはすかさず気配値をチェックして、場が開く1時間の間に何度も確認。
当然、気配値なんてぐわんぐわん動きますから、その度に心臓がきゅっとなったりふーっとなったり生きた心地がしませんでしたね。
結局は少しだけ耐え忍んで、多少反発してくれた所で潔く損切りしましたが、後々になって
- つらい含み損期間に考えていたことは正確な対処法だったのか
- 私生活がおぼつかない状況は好ましいものなのか
- 投資の目的は生活を豊かにすることではないのか
と色々なことを考えました。
気が動転している時に考えたことなんてろくでもないでしょうし、売買時点での戦略を大切にするべきです。
また、損切り設定があるならそれに従うべきで、気が動転するほどのポジションは取るべきではないでしょう。
もし見誤って本来の自分を保てないのなら、一度ばっさりと損切りして落ち着くのも一つの手ではないでしょうか。
ポジション調整としての損切りと買い増し
完全に気が動転しているわけではないけど、含み損が大きくなってきたことが徐々につらくなっているケースもありますよね。
長期的な株価上昇を見込んで買ったものの、意外にも含み損が大きくなってしまった状況などが考えやすいでしょう。
個人的には損切り設定に達していないのなら様子を見るべきだと思いますが、心の安定をもう少し図りたいなら「ポジションを軽くする」という対応もひとつの手です。
例えば3分の1だけ損切りや、半分だけ損切りすればその分だけ心への負担は軽くなります。
損切りした分は資金を取っておいて、損切り設定のスレスレくらいに指値しておいても良いでしょう。
含み損を持ったまま買い増すことをナンピンと言いますが、この方法ならポジション規模が大きくなることはないです。
想定した下値をぶち抜いたらまとめて損切りすることになりますが、多少なり確定損を減らすこともできます。
付け替えるくらいなら最初から引きつけて買うべき・・・とも思いますが、そんな対処法もあるということですね。
放置して違うことに打ち込む
つらい含み損があってもできるだけ耐える方向で考えて、なるべく損切りしたくない!という場合ももちろんあります。
なるべく安値圏かつ株価が反発していくようなタイミングを狙って買うことが一番ですが、なかなか毎回はうまくいきませんよね。
ただ、長期的には大体この辺くらいまでは反発が見込めるだろうと思って買うわけです。
ここを割ったらダメだろうけど、それまではじっと耐えられる!という場合には完全に放置した方が良いでしょう。
個人的に含み損で一番つらいパターンは
- 反発を読んで株を買う
- 狙い通り反発
- そこから大きく戻して元の価格くらいまで戻す
- 含み益から含み損に転換
- そのまま耐える流れに移行
というものですね。
例えば、少し前に持っていた株でTwitterでたまにつぶやいていたものだと・・・
こんなチャートがありました。
赤枠部分あたりでポジションのほとんどを作って順調に含み益となりましたが、そこから青丸部分で一気に急落していることがわかります。
結果的にうまくいきましたが、こういったケースは本当につらくて修行僧のような気持ちになりますね。
心の中では
- 読み誤ったかもしれない
- 含み益があったのになぜ全部利食いしなかったのか
- このまま含み損が膨らんだらショックだな
といったことを考えますが、許容できる範囲までは完全に耐えるモードです。
場合によっては安値で追加することもありますが、基本的にはしばらく触らずに他のことをします。
他のことというのは違う銘柄を触るという意味もありますが、全く株と関係ないことに意識を注ぐという意味でもありますね。
あまり意地になって資金を投入してしまっても返って傷を広げかねませんし、明らかに安いと言えそうな位置に株価がくるまではじっと耐えます。
ただじーっと耐えているのもつらいので、
- しばらくは株から離れる
- 家族と出かける頻度を増やす
- 趣味に打ち込む
という対処法を取ることもあるわけですよ。
株から離れるのは市場全体の雰囲気が悪いケースも多く、その影響で放置していた銘柄が拾いたい株価まできてくれたことも結構ありました。
また、市場の弱さに対して
- 放置銘柄があまり下がってこない
- 下がるけど、一定の安値で下げ止まる
といった値動きから逆に安心できたこともありましたね。
適度な気分転換をしながら上手に含み損と付き合っていくことも、対処法としてありだと思います。
ただし気分転換が出来ないほどつらい含み損は別ですよ。
つらい含み損に耐えることで学べる教訓とは
ここまでつらい含み損への対処法をお伝えしてきましたが、
- 損切りして心が楽になった
- 耐えることで結果的にうまくいった
からといって、それで済ましてしまってはせっかくの失敗が水の泡です。
含み損を抱えてつらいと感じた経験は貴重なものですし、今後の株式投資の良い教訓となります。
私も前述のような経験から、「本当は自分がどれくらいのリスク許容度を持っているのか」がわかりました。
それまでの自分は
- これくらいなら全然耐えられる!
- 多少の想定外な値動きがあっても問題ない!
と感じていましたが、実際にその状況になってみると全く違う感情だったわけです。
これこそが失敗から得られる生きた経験であり、忘れてはいけないことではないでしょうか。
もしあなたが同じように含み損がつらい!と感じた経験をしたのなら、ぜひそれは記録として取っておいたほうが良いです。
- どんな状況だったのか
- なぜそうなってしまったのか
- 含み損を抱えている時にどんなことを考えていたか
がその先の投資に対する価値観を構築することでしょう。
実は思ったよりリスク許容度が高くなかったと思えば、
- もう少し色々な銘柄に分散投資してみよう
- 1回で買う株数を減らしてみよう
- もう少し安値まで引きつけて買う意識を持とう
など対策を講じられるはずです。
まとめ
いかがでしたか?今回はつらい含み損への対処法をお伝えしました。
私生活に影響するような含み損に耐えている場合やそもそも短期投資だった場合には、潔く損切りすることです。
また私生活に影響しないような度合いであれば、ポジション調整程度の損切りや放置することもひとつの手ですね。
放置している間の値動きでわかることもありますし、株以外のことにしばらく打ち込んでみることも良いと思います。
含み損をつらく感じた経験は貴重ですので、ぜひ記録して今後の教訓としましょう。
しっかりと対処をして、今後の対策を取っていけば同じような経験もきっと減ることでしょう!
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